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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
目指すは再開、出会いは豪快
133/194

風人(ふうじん)

前回のあらすじ

コ◯ン君に匹敵する推理(自己評価)




北門から出て道なりに沿って山へ向かう。

すると途中から道から逸れるような轍を見つけた。

そこそこ新しいのできっとこれだろう。

その轍を追いながら相手がどんな悪さをしているのか考える。

正直人身売買はここら辺だと厳しい。

となると、窃盗か、空き巣?いや、それもバレやすいしなあそこ。

しかし、話によると相手は大体六人くらいだったらしい。

そんな人数で何するのよ。

ますます分からん。

大体ここら辺は街と街の距離がやや遠い。

警備も厳しいのでそんなに一気にがっぽり儲けるのは難しいはずだ。

交通費も考えると確実に赤字だろう。

それに最近は人探しの依頼も少ないから今回の誘拐は秘密を知られたから仕方なくのはずだ。

となるとほかに救出対象はいない。

そんなことを考えていると意外とすぐに見つけられた。

良かったこと。

文華が見つかった。

悪かったこと。

人が二十人近くいる。


多くね?

いや、やりあえないこともないけど、文華守ったままだとちょいキツイぞ。

しょうがない。

文華をそっと連れ出そう。

文華は縄で縛られていて、烏天狗の羽は鎖で封じられている。

そーっと草むらに隠れながら文華の近くまで来た。

「おい、大丈夫か?」

「!湊人さ「シーッ!バレるバレる!」

鎖を、最近使えていない新武器の弓兼刀で斬ろうとしたが、どうやら魔術的な何かがかけられており、下手すると羽が傷ついてしまう。

ふと今思ったけどこの武器よく見たらパル◯ナのピ◯◯が持ってるやつじゃね?

と、それは置いといて。

仕方ない、このまま連れ出そう。

「そーっとだぞ、そーっと…!」

と、そこで見張りと目が合ってしまった。

「…」

「…」

しばしの静寂、その後囲まれた。

「なにやってるんですか湊人さん!」

「いやね、ちょうどね、奇跡的に運命的に目が合っちゃったのよ。ね?」

と、見張りに振るが反応がない。

「そいつを渡せ。そしたら見逃してやる。」

「いや、そういうわけにもいかんのよ。一応もしかしたら未来の妹になるかもだし?これでも烏天狗の名前背負ってるわけですし?」

するとジリジリと相手が詰めてくる。

なんだかんだで三十人おるやん。

しかもさっき文華のとこ来るときに見たけどこいつら薬物ばら撒く気だった。

あの吸うとハイになるやつね。

こっちにもあるのねー。

こりゃ帰ったら検問強化させないとダメだな。

そろそろ限界が来ている。

こうなったら…

「文華、こういう時の対処法を教えてやろう。」

そして文華を抱き上げて、

「逃げるんだよぉーーー!」

「えぇ!?」

全速力で走る。後ろからは奴らが追ってきている。

このまま部隊の到着まで時間を稼ぐのさ。

「あんなのやっちゃえばいいじゃないですか!」

「文華守りながらは無理!逃げるが勝ち!」

「でも、あの数ですよ!」

「いいか、逃げるのは敗北を認めたからではない。この逃げは諦めだ。逃げるのと諦めるのとでは違うのだよ。」

「いいこというなら逃げ切ってからにしてください!」

といっても人一人担いだ状態だと無理があるんですよね。

あ、別に重いとかそういうのじゃなくてですね?

と、運悪く崖に出てしまった。

そこそこ高い。

韓ドラなら割と落ちても生き残るんだけどなぁ〜

とか思ってたら奴らが追いついた。

「さあ、渡してもらおうか?」

万事休すってかい?

「文華、俺のことどれくらい信頼してる?」

「え?えっと…まあ、それなりには。」

「命、預けて貰えるかな?」

(ここいいとも!って返してくれたら面白いんだけどな…)

「…はい!お兄ちゃん!」

「それはまだ早い。」

「はやくしな!」

そう言って迫ってくる約三十人。

「じゃ!」

そう言って文華を抱えて崖に落ちる。

そして前々から練習してた半獣化のスイッチを入れる。

すると背中から黒い烏の翼が生える。

さらに見えている世界が少し変わる遠くまでしっかり、見えるようになる。

翼は服を透過して生えるので毎回着替える心配がない。

(うまく行ってくれよ…!カラちゃん!頼む!)

風を使い、翼を使い、その場でホバリング。

そして文華を下ろす。

「あの、湊人さん、それ…」

そういえば文華は知らなかったな。

どう答えようか迷いに迷い、結局

「手品だ!以上!」

「えー」

「んじゃ、ちょっと行ってくる。」

(カラちゃん、練習通りね。)

すると頭の中でカラちゃんのいつもはちっさい声が大きめに聞こえる。

『わかってる…』

相変わらず寡黙だなぁ…

さっきの崖より高めの位置に着く。

「サプラーイズ!」

しかし、驚くより攻撃を仕掛けてきた。面白くない。

魔法だったり弓での攻撃が飛んでくる。

それを広ーい空中を使って避ける。

「ここなら加減は要らねえな!」

最初は止め方がわからなかったあれ。

小さめの竜巻を作り、それを横にしてぶつける。

集まっていた集団の半分を削り取る。

人が綿毛のように飛んでいく。

それから間を置かずに弓で攻撃。

しかし、相手も黙っていない。

反撃しようとするが、一向に当たらない。

弓の攻撃は風で無理やり矢をはたき落とす。

魔法はガン◯◯のアニメ内のモビ◯◯ーツの動きを参考に避ける。

縦横無尽とはこのこと。

しかし、やり過ぎると酔うので程々に。

そして空中を移動しながら弓で波状攻撃を仕掛ける。

矢の軌道を風でサポートしているので割と無理な角度でも当たる。

あっという間に全員ダウンさせた。

まだまだ空中の姿勢制御に問題があるが、ここまで仕上げた。

文華のもとに戻り、半獣化を解除。

(お疲れさん)

『うん…』

返事があるだけマシと思おう。

そして文華を連れて戻ろうとしたその時、ちょうど部隊が到着。

全員捕まり、一件落着となった。

検問には薬物の検査も追加した。

後日、文華に半獣化についてしつこく聞かれた。

好奇心猫をも殺すということわざを教えたが、

「私烏天狗なので。」

とあっさり返されてしまった。

これはまた何かを持ってくる感じだな。

次回、平和な日々は、遠く彼方へ。

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