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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
ジャパニーズソウルは異世界受けする。
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対人戦闘

前回のあらすじ

ダメ神はやっぱりダメ神だった。




なんで喧嘩なんて買ったのかは分からない。理由を上げるとしたら、前世の中学の時の、いじめっ子に似た雰囲気があったからかもしれない。だからきっとついカッとなったのかもしれない。

奴らはリーダー格の男の合図で一斉に襲ってきた。といってもリーダー格を含め4人しかいないので、ゴブリンよりは楽が出来るだろう。

宿の中でやりあうのは迷惑だろうし、目立つのは嫌だが、仕方ない。ということでかかってくる3人のうちの一番手前のやつを踏み台にして入り口の前まで飛び、向き直る。

あぶねー天井に頭ぶつけかけたわ。思いのほか飛んで自分でもビックリだわ。マ◯オにでもなったのかと思ったよ。

まあ、それはそれとして、扉を開けて外へ出る。通りの人は何事かと俺を見つめるが、騒ぐ前に部下ABCが続いて出てくると、通りの人達も何となく察したのか、逃げ始める。

まずAが殴りかかってくるが見事な大振りのため隙だらけ、それより速く鳩尾めがけて蹴るのは造作もない。殴りかかってくる勢いに俺の蹴りの勢いがぶつかり、見事に後ろに吹っ飛ぶ。出来ればそのまま頭でも打って気絶してくれるとありがたいんですけど…あっしませんかそうですか。あっでもよほど良いところに当たったのね。すごい苦しそう。

Aが苦しんでるあいだにBとCが来る。BはAのような大振りではなくストレート。うん。これならAの二の舞にならないからね。でもってCはBの斜め後ろから同じくストレートの構え。俺が躱した後の為かな? やっぱ人間なだけあってゴブリンよりは考えてるね。まあゴブリン達も同じような手使ってたけど、でも今回、俺はナイフを持ってない。その上この布陣を切り抜けるのはちと面倒。

ということでまずBのストレートを左に避けながら、腕を掴み、関節の方向に曲げ、腕を背中に回させるとあら不思議。BはCの方向を向いて俺の盾になるではありませんか。そこにCのストレートが顔面を捉える。Bから来る衝撃から考えて結構良いの入ったね。Bってば鼻血出しながら綺麗に倒れたもん。そしてCはというと仲間を殴ってしまったことに動揺して動きが鈍る。

はい。じゃあその隙に君の意識もしまっちゃおうねー。ということでCの顔面を掴み足をかけて地面に後頭部を叩きつける。これでCもしばらく動けまい。

Cを無力化したあたりでAがようやく立ち直る。よほど痛いのか、腹を抱えながらまだかかってくる。

こういうのを見上げた根性とかいうのだろうかね。知らんけど。でも体ずらすだけで躱せるパンチはちょっとヘボすぎ。頭の位置が低いので、容赦なくかかと落としをうなじに入れる。よしよしそのまま意識しまっちゃおうね。うん。

さて、残るはリーダー格の男。呼びづらいし、鑑定で名前を見れるか試してみる。


アダン ディエゴ レベル5



は? レベル5て、ゴブリンより弱いの? それでいて、あれだけデカイ顔できるの? 驚いて一瞬俺の動き止まったわ。でも向こうも部下の有様見て止まってる。

ていうかあの女の子、チラッと見えたけど杖みたいなの持ってるよね?てことは魔法使えるよね?あの子その気になったら勝てたんじゃないの?俺いらない子なんじゃないの?それともレベルが見えないから警戒してたの?たしかにレベルの割にガタイいいけどさぁ… そんなことを考えているとアダンがむかってきたけどしょうじき興ざめ。一応部下達みたいに速攻かけず、距離とって構えて様子見てるけど。

そうだ。こいつである実験をしよう。

その実験というのは俺の耐久について。

俺は俊敏極振りだから紙装甲なのよね。

だからこいつの攻撃がどれだけ痛いか検証しよう。

ちょうどよくパンチ出そうとしてるし。それを腕でガードしてみる。

「オラッ!」

「くっ!」

結構痛い!骨が軋むくらい痛い!紙どころじゃないわ。ティッシュだわティッシュ装甲だわ俺!

これゴブリンの棍棒受けてたら骨逝ってたんじゃね?ああそんなこと考えたら怖くなってきた。とっととアダン始末しようそうしよう。

俺が痛がってるのを見て勝てるとでも思ったのか、手を合わせて振り下ろそうとしてる。

さっきの部下を見て学習しなかったのかね?俺に大振りは不正解だよ?

ということでバックステップで難なく躱す。その時に右足を後ろへ上げる。そのままガラ空きの顔面めがけてサマーソルト。顎をおもいっきり振り抜く。そのままバク宙して着地。

きっと俺はス◯トリートファ◯ターにも出れるかもしれない。そんなことを考えながら後ろへ倒れるアダンを見送る。

と思いきや、踏みとどまったアダンは鬼の形相で俺を見つめ直す。

「テメェ、調子乗りやがって!」

どっちが?と言いたいのを我慢しつつ、もう一度構える。

すると掴みかかろうとしたのか手を広げながらこっちへ突進してくる。

あーこれ思考が停止しちゃってるわーもうヤケクソだわー。さてどう料理してやろうかなー。んーよし。

向かってくる牛を捉えながら、後ろを向き、右足を上げ、前へ振り抜きそのままバク宙。逆さまに空を切るアダンの頭を左足でけり落とす。アダンは文字通り地面に少しめり込みそのまま気絶。

こうして俺の初の対人戦闘は幕を閉じた。

周りには誰もいない。良かった。拍手とかされたら恥ずかしくてどうしようとか思ってた。



こいつらどうしよう。

アダンは割と有名で近くのスラム街仕切ってたりするいわゆるガキ大将的な存在で人々が逃げたのもこれが理由だということをリョウタロウはまだ知らない。

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