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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
目指すは再開、出会いは豪快
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宿と試験と調味料

前回のあらすじ

うどんって漢字だと饂飩って書くんだけど、むずくね?




うどんを食べたあと、僕たちは雀庵に来た。

女将さんは間宮 忍さんという六十代くらいのおばあさんで、優しい人だった。仲居さんは犬の獣人で、耳と尻尾がある女性で、間宮 蓮子さんという人。女将の忍さんとは義理の親子だが、蓮子さんはまだ二十代前半。なんでも、蓮子さんは親を亡くしており、その親と中の良かった忍さんに引き取ってもらったらしい。そのうち、お互いで話し合い、娘になったそう。

部屋は典型的な和室で、修学旅行で、こういう感じの部屋に泊まったことのある人も多いだろう。

神さまからもらった路銀は結構ある上に、明日の試験に受かれば職も手に入る。

安定した生活が出来ると思う。

蓮子さんに聞いたところ、雀庵という名前は昔、忍さんが、山で遭難した時に、鷹に襲われている雀を助けたら、「雀のお宿」に案内されたことがあり、その時のことから、そう名付けたそう。

この「雀のお宿」、日本で言うところの舌切り雀の話によく似ている。一説ではこれを迷い家とする説もあるらしいけど、あるなら一度見てみたいなあ。

その日の晩御飯の時だ。

「なあなあ、涼太郎たちはいわば西洋側なんだよな。」

和食の夕飯を食べながら、湊人が話す、

「たしかね。」

「ならよ、あいつらは醤油や味噌がないんだよな?」

「そうなんじゃないかな?」

「あははは!涼太郎のお得意の料理も、大して幅がないわけだ!なあ、今のうちに満喫しとこうぜ?この和の調味料の良さをさ。」

たしかに、涼太郎の料理は醤油や味噌を使うものが多いし、元が日本人なだけに、恋しいはずだ。

「でもさ、それでいったら、僕らもチーズとか、ソースやマヨネーズがないよ?」

その言葉に湊人が固まる。

あ、これ触れちゃいけないやつだったかな…

「…しばらくは健康でいれそうだな…」

「そ、そうだね…」


昨晩の洋食への恋しさを振り切り、俺たちは天狗屋に赴いた。

もちろん入社試験のためだ。

昨日はほぼ連行されたため、あまり建物をみるひまがなかったが、改めて見ると、面白い。

一見市役所にも似ているが、上の方は大きなベランダになっていて、あそこから烏天狗たちが出動するのだろう。

控えめな戦隊モノの基地みたいな感じかな?

と、建物を観察していると、昨日の羽宮さんが来た。

なんでも、中庭が、練習場になっているらしく、そこで試験をするらしい。

まずは空成からで、内容は魔法の確認程度のもの。

空成は現在、火球を放つ魔法、中級の治癒魔法、魔力によるシールドを貼る魔法、そして転移魔法の4つだ。

空成曰く、スキルの効果で、魔法の威力、効果が使う魔力量に比例するらしい。

つまり、全魔力を使えば、中級の治癒魔法も、化けるということだ。

昨日の怪我人の手当ての実績もあり、すんなり通過。

次は俺の番だが、弓で的を射るだけ。

うん。朝飯前。

まあ、食べてきちゃったけど。

ということで、二人揃って烏天狗の仲間入り。

証の木札をもらい、制服扱いの和服ももらった。

デザインはシンプルで、普段着としても使えそう。

当分は羽宮さんの部下という扱いらしい。

ほかの烏天狗の人たちが、どういう態度を示すか心配だったが、「すごい」とか、「色々教えてくれ」とかみんないいやつそうだ。

それで、色々面白いことがあった。

まず、増援の呼び方は、草笛。

そこらに生えてるもので、吹けとのこと。

シンプルだが、悪くない。

本部にいる時に練習しておこう。

給料は一日大銀貨一枚。

通貨は四種類で、銅貨、銀貨、金貨、白金貨で、白金貨以外はそれぞれ大中小と分かれており、十倍で、サイズが変わる。

つまり、中銅貨十枚で大銅貨一枚、大銅貨十枚で小銀貨という感じだ。

神さまから教えてもらったが、呼び名が違うだけで西洋側も一緒らしい。

まあ、大金貨はどちらでもあまり見かけないが。

宿代は二人で一泊中銀貨七枚

西洋側で言えば70シルバーといったところか。

まあまあ余裕がある。

仕事は明日からでいいとのことなので、今日は本部の見学と、草笛の練習だ。

あと、早速弓の練習に付き合わされるらしい。

フッフッフッ。俺の弓さばきについてこれるかなぁ〜?


次回、初仕事は、忙しい。


通貨制度をしっかりさせました。

第8話の後書きもそれに伴い変えました。

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