ミトコンドリアDNAと人種
あまり今まで深く取り上げなかったけど、ミトコンドリアとY色体ハプロでコーカソイド、モンゴロイドがややおかしいのがある。mtDNAはNとMで大きくモンゴロイドとコーカソイドに分けられる。特にM系は東南アジア=スンダランドが起源になってるものが多い。そのため北方アジアと南方アジアに分けられる部分がある。
私が忌まわしき北方ルートと読んでいるものになる。北方ルートのモンゴロイドルートは本当にあったのか?これが過去の北方ルートはあったって説にのっとって創られた理論なのでぐちゃぐちゃになってる。
疑問になるのは北方起源っぽくてコーカソイドに多いN系になる。日本に多いN9(Yも含める)。そしてアメリカ先住民に多いA系になる。ただこのうちN9系はどうやら難しくないようだ。台湾の原住民に高い頻度で残っていて、これは私が予想したスンダランドの上の今は無き黄海、東シナ海に陸地が広がっていた頃住んでいた人達だと見てる。この辺りの下の付近を台湾平原と専門的には読んでいる。ただそこだと南北格差が生まれないので、私は黄海まで広がっていたと見てる。
以前も根拠は書いた、ボトルネックがあったのを予想させるようにC系は分岐年代になってるため、それが水没と言う事件だったのじゃないか?って見てる。なおかつそれは寒気が弱くなったのを意味するので北上のタイミングとも重なるから。
じゃ何故コーカソイド系?これが問題のB、Fに繋がる。これも南方系なのにコーカソイド系のNになる。一番簡単なのは、消えてしまったコーカソイドハプロが来ていたとなる。それ以外となると難しい。N9も同じような理由だと思われる。元々北方系の問題があったけど、多分元南方のBF系と似たはぐれN系に過ぎないと見てる。
CNの北上とともに相方として北上しただけだと思う。問題はじゃどうやってスンダランドまでやってきたんだ?となる。NとMが互いに交換して存在していた可能性だが、それなら元のN系が何か残ってるはずなのだが無い。例えば、分かれる前にモンゴロイド集団は、M5、N1。コンナ風な混血があった可能性が無いとは言えない。それはそれが独自の分岐をすればBFN9が後から出来たとなる。
ちなみにアボリジニはN系のOと言う系統とM系のQと言う独自系統になる。アボリジニの先祖が通った道で混血はあったが豪州では多分混血はほとんど無い。他の動物も皆無で、唯一人間と一緒に来た犬が野生化したディンゴだけが居たはず。QとOは他の分岐の下位にはなくて独立して存在する。
これが?元はNとMはすでにアボリジニの先祖が単独で出発する前混ざっていた集団だと分かるって話しになる。最もL3と言う元系統から偶然NM系統が生まれたはありうる。mtDNAは核DNAに対してマーカーとなる遺伝子がかなり少ないから。私は謎のコーカソイド集団が来た可能性高いとは思ってる。
ただ系統とはかなり慎重にみないとありえないとかそういう話は出来ない。アボリジニぐらい時間的に孤立した集団ならそういう事が言えるが、1の集団から2つに分離したんだ。その時点でNとMが別れていたら、綺麗に2つに分かられるなんてありえない。通常はL3の集団が2つの集団になった後NとMに別れたとなる。
ただアフリカにもMがいるらしく。後から戻ったのでは?となるが、これが古い分岐らしい。いろいろ考えると、これはMNの比率があるのでは?って点。ただしコーカソイド集団にはMは無い。コーカソイドからモンゴロイドが別れたと良く言われるのでそれに即してると思う。Mがなんらかの血族集団になってて、特に古代は母系集団が多いので、それでコーカソイド集団から分離した可能性。
正確には中東系から分かれた。コーカソイドの中で欧州系を特別に考えると、そのまま中東系は残った集団になる。母集団からMがごっそり抜けて、その時Nをいくつか連れて行った可能性。あくまで一人の人の分岐年代の予想だけど7万年前ぐらい。他の人も近いので、大体こんな感じ。これものすごく重要。移動がこんな前からじゃない。この時期にアボリジニの祖先は向かってるので、NとMが別れたハプロを持っていたと想像できる。ただ到達が6万年付近で出発はもっと前。それでもこれはM集団がアジアに来る前にすでにMとNは別れていたと想像できる。
私はこれで確定だと言ってるわけじゃない。ハプロは単なるアルファベットじゃない。その裏に遺伝子の変異がある。元々アメリカ先住民を調べるために創ったので、それ基準になっててNとMがバラバラになってる。本当ならこんな風には多分なってない。NとMで綺麗にAから分けてるはず。
可能性として最も考えられるのは謎のコーカソイド集団だが、ハプロの性質上、MNが比率的にNが低く混じった集団がアジアに来た可能性は捨てきれない。アボリジニが特殊なのは旧人以外一切誰も居ない場所なので混血の可能性が0である点。たとえ旧人と混ざってもそれはすでに直系のハプロではすべて消滅したのは確定してる。分岐年代と総合的に考えて、MとNを出アフリカ集団として2つ持っていたと予想は出来る。確率的に後でL3がNMのように分岐した可能性がないとは言えないけど…。
さて最大の問題はAになる。実は今回Aをやろうと思ってみたら他のも不味いなと思って触れたのが大きい。以前Aは不明で終ってしまった。だが、これストレートに西方起源だと思う。おそらく西方では消滅してしまったハプロだろう。かなり特殊環境で進んだルートなので、そこには奇妙な変異のハプロの集団も居たと思われる。これQに対して頻度が高すぎる。まさにこれインデアン識別ハプロになる。
アジアで広範囲に広がってるからアジア人起源だと見える。だがこれ両岸を行き来するエスキモーによって広がっただけで、アメリカ移住組特有のハプロだと見てる。居残り組の可能性もあるが、どれぐらい残ったか?がさっぱり分からない。その点移動の時期がずれてるいるエスキモーは後からやってきたアジア集団と混血する相手として都合が良い。
例えばアメリカで出ないNと混血したシベリアのチュクチ族がこのハプロ高い頻度で持ってる。後から来た人達と混血してる良い証し。実は似たハプロでXがある。これ以前アルタイで見つかると書いたが、実はこれ欧州系のあとからやってきたハプロだった。父系は移住組みの分岐して居残りしたものと、移住組みの元はプロと言う古いハプロなのでマンマと騙された。本当にこれ父系は古いハプロで、学者もここが起源だろうと見てる所。そこに偶然新しい分岐のXが見つかるなんて思わない。
全くの偶然。このハプロ欧州や中東の元系統以外は消滅してて、アメリカ特有の分岐系統になってる。これで分かるけど、細かい分岐を見るとAとXって同じになる。X2e2、これがアルタイに良く見つかるハプロ。X2a'j こっちがアメリカ系になる。3つ目のアルファベットが違う。これ大きな違い。はっきり言えば全く関係ない系統。関係的には叔父と甥の関係。父親が違う。
アメリカ移住後に生まれた系統。ああこれmtDNAなので叔母と姪だった…。明らかに矛盾してる。おそらく元のコーカソイド集団からはこれ消滅してる。
Aはイランで見つかるらしいが、低頻度なので多分起源じゃなくて逆にアジアの騎馬民族がもってきたと見てる。
基本的には既存の学説で話してるけど一部違う。Aを北方アジアルートで話してない。ネットの常識レベルの学説だとこれは非常識のレベル。私はモンゴロイドの北方ルートは無いと思ってる。西方起源のアメリカ先住民が、混血してモンゴロイド集団に仲間入りしたと見てる。それどころか、アメリカにいるR系ひょっとしたら、大航海時代後じゃなくて、過去に移住したバイカル湖集団の子孫である可能性がある。
私はモンゴロイドの北方アジアルートに否定的。古い学説に縛られていて、たいした根拠じゃないのに支持されてるから。北方アジアルート自体を否定してるわけじゃない。そのルートを使ったのは白人として現在の形質に完成する前の西方集団にちかい人達だから。




