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Episode of Changing Zero 11

用語解説 補足

「神界大戦」

神の住む世界、神界で起こった神界全体を巻き込んだ大戦。第一次は二十億年ほど前に起こったらしいが詳しい記録は残らず。唯一残っている記録はその際に死んだ龍のことで、絶望龍ユグドラシルというらしい。

第二次、第三次と起こり、第四次が一億五千万年前に起こってからは平穏な日々が続いている。第四次大戦では「A」、「B」、「C」、「X」の系統の神々と他の系統の神々が戦った。ただ、「X」の中でもX・ミハエルという神だけは官軍の将軍として戦ったそうだ。さらに、今の神界は東西南北、中央と分離してしまっているが、この原因はミハエルにあるとされている。

「聖槍…ディバイン…」

「ああ。初期神が全てを支配することに必要な力を補う為に作られた武器の一つさ。『神の三槍』というのは聖槍ディバイン、聖槍ベルセルク、聖槍ロンギヌスのことを指すんだ。どれも強力で、聖槍ディバインは第四次神界大戦の時に官軍を大いに苦しめたんだ。」

「なるほど。それほどの槍を人間界で使われると確かに厄介だな。幽閉を解く前に倒すしかないんだな。」孝人が部屋の壁にもたれかかりながら言った。

「そういうことなんだ。だから、今からゼロの弱点を探そうと思う。」

ジャックはそう言って涼太の方を一瞥した。

「俺にあいつの弱点を喋れ、ってことか。」

「そうだな。」

「あいつの弱点か…よく分かんねえな…」

「無敵ではないんでしょ…?」奏が口を開いた。

「そうだな。俺たちは負けたけどあいつらは勝っただろう?」

「勝ったとは言い切れないけど、優位に事を運んでいたらしいわ。」

「俺はあのゼロの黒幕、レンギスに吹っ飛ばされて意識を失ったんだ。だけど、その後少し意識が戻ったから、あいつらが勝つところはぼんやりと覚えてる。確か…忍者の奴がレンギスの注意を引きつけている間に棍棒の奴が後ろから殴りかかったんだ。それをまともに食らって、一対ニでは分が悪いとしてレンギスは撤退したんだ。でもさ…」涼太は黙り込んでしまった。

「何だよ。」

「なんで撤退したんだろう…?」

「それはレンギスの言う通りじゃないのか?」孝人が言った。

「あいつはあすかのアウトバーストを素手で止める奴だぜ?それに背後を取られても限りなく神に近い速度は出せるんだから回避するのは可能だったはず…あっ!あいつ、棍棒の奴に殴られた直後に蹲ったんだけど殴られた所を特に気にかけていなかった!」

「どういうことだそれは?」恭介が訊いた。

「あいつは殴られた所を二、三回さすって息を切らしながら立ち上がったんだ。スタミナは充分あったはずなのに…」

「それはおかしいよな。もしかして能力の使い過ぎか?」恭介が呟いた。

「そうかもしれない。でも、あいつは戦闘中にほとんど能力を使わなかった。

小出しにして何回かは使っていたけど。だけどもし、背中に治癒術を使っていたとしたら…」

「それであいつは体内に蓄えられていた能力をほとんど使い切ったんだろう。」孝人が続けた。

「てことは、俺たちは相当舐められてたってことか!」涼太は傍にあった机の上を叩いた。

「それか、不本意な戦いだったか、だろうね。」今まで黙って聞いていたジャックが口を開いた。

「どういうことだ?」

「元々戦わないという前提で街を闊歩していたのかもしれない。複数人黒幕がいたとして、彼らに能力を与える源となっている何かがあるとすると話がつく。神界大戦の時の残党が何人この世界に来たかは分からないけど、複数人に能力を与えたことは十分推測可能だよ。その方が効率的だし。それに与えられたのは普通の人間だ。だから、誤って暴走してしまうかもしれない一般人に全ての力を与えず、他の何かに絶大な能力を注ぎ込み、そこから一般人が少しずつ能力を借り受けていくというシステムにしたんじゃないかな?」

「そうすると、仮に、黒幕が複数人いたとして、その内の一人であったレンギスはドラゴンズのメンバーについて調べるために天乃原市に来た。そして、他の仲間には戦わないと言ったから体内に入れる能力の量を減らした。だが、レンギスが涼太とあすかを見て、実力を確かめたいと思って事前に想定していなかった戦いが起こった。しかも、その二人に加えて第三勢力の二人まで現れた。元々偵察だけが目的だったから体内の能力の量は少なかったが、無理をして戦った。その結果、能力をほとんど使い果たしてしまったということか。」孝人が言った。

「そうだね。だからこそ出来るだけ徒手空拳で戦ったんだろうね。」

「なら、次のゼロとの戦いの時には出来るだけ相手に能力を使わせるようにしよう。」恭介が言った。

「了解!」全員が一斉に言った。

と、その時大広間のアラームが鳴った。大広間のスクリーンに映し出される東京都の地図。それには五ヶ所赤く点滅している部分があった。

「ゼロのお出ましだぜ…」

「行くよ!ニューヨーク本部も手伝うよ!」

ドラゴンズのメンバーはアジトを出た。

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