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3話

入部してからの日々は、静かに流れていった。


玲奈以外の新入部員も4人入部し、よりいっそう賑やかになった。


目立ちたがりの仕切りたがりで、1年生の実質リーダーの高橋真央たかはし まお

160センチほどで日焼けした肌に金髪、そしてややふくよかな印象。


同じく目立ちたがり屋で一緒に走った感じ気合いと根性がありそうな佐伯理沙さえき りさ

160センチ前後の標準体型。

茶髪な事以外は特に印象的ではなかった。


ぽっちゃりで運動経験ほぼなしの山口彩花やまぐち あやか

流行やファッションに敏感で、ダイエット目的で入部してきた。

大体150センチ中盤くらい。


中学時代も陸上部だった小野寺杏おのでら あん

150センチ台の身長だが体はそこそこ引き締まっていて走れそう。


玲奈は1年生同士で連絡を取り合えるようにと強引な真央に押されて4人と連絡先を交換して1年生グループチャットまで作られた。


口下手な玲奈にとって強引に話しかけてくれる真央の存在は悪い気はしなかった。



春の冷たい空気。

端々に 霜の残るグラウンド。

吐く息が白くなる時間。


放課後の西日。

長く伸びる影。

疲労で重くなる脚。


三年生が毎日メニューを組み、

必ず声をかけてくれる。


「無理しすぎないで」

「フォーム綺麗だから、そのままで」


褒められても、玲奈は大きく表情を変えない。

ただ、心の奥で小さく何かが積み重なっていくのを感じていた。


――走れる時間が徐々に増えていく。


今はそれだけで十分だった。

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