章間其の二
間髪入れず新章開幕です
ボクハダレ?ダレガボク?
ココハドコ?ドコガココ?
そこは影か、闇か、そんなことは判らないが、とにかく暗いところ。
ボクガココニイルノハドウシテ?
ドウシテボクハココニイルノ?
そんな場所で、誰に向けてでもなく、ダレカが疑問を発していた。
ボクハイツウマレタノ?
ボクハドコデウマレタノ?
ボクハドウヤッテウマレタノ?
ボクハダレカラウマレタノ?
ボクハナゼウマレタノ?
発しているのはその影、闇自身だった。
もちろん疑問の答えは返ってこない。
……マズボクハホントウニウマレタノ?
ボクハイル?イナイ?
イル?イナイ?イル?イナイ?イルイナイイルイナイ!?
「おお、これはまた面白きものを見つけたものだ」
そんな影、闇に一人やってきた。
……ダレ?
「貴様、実体がないのであろう?」
……ヤッパリボクハソンザイシテイナイノ?
「いや、存在はしているのだろうが……なんと言ったものか……貴様、自分のことを少しも分かっていないのか?」
その一人は困ったように頭をかいた。
……ワカラナイ、ナニモ……
「そうか、難儀なことだね……まあいい、さして問題はないだろう」
……?
「貴様に実体をやろう」
……!?
影が、闇がざわめく。
「どうだ?欲するか?」
……ホシイ、ドウスレバイイノ?
「ただ、今余は非常に困っていてな、実体をやる代わりに助けてくれないか?」
……ワカッタ
「うむ、ではいくぞ」
……ウン
「余が貴様で、貴様が余だ」
……キミガボクデ、ボクガキミ?
「余が貴様で、貴様が余だ」
……キミガボクデ、ボクガキミ
「余が貴様で」
……ボクガキミ
「余が貴様で」
「僕が君」
『余が貴様で、僕が君』