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大日本帝国、アラスカを購入して無双する  作者: 雨宮 徹


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【勝海舟・西郷隆盛】どうする、大日本帝国?

 勝海舟はインドに向かいつつ戦略を練っていた。イギリス領インドをいかに攻めるか。過去の戦いでは、港で攻防を繰り広げたわけだが、辛勝だった。イギリスの罠にはまっていたら、今頃勝海舟の命はないし、海軍大将を失った海軍はぐちゃぐちゃにされていただろう。勝海舟が死んでも、愛弟子である坂本龍馬が軍を束ねた可能性もあるが。



 しかし、今回はどこを足がかりに攻略するか、それが問題だった。イギリス側はすべての港を防衛するために、大軍を用意して待ち構えているに違いない。それはそれで、アフリカ戦線において、対フランス軍への戦力が小さくなるという意味では大日本帝国の作戦はうまくいったと言える。



 西郷隆盛率いる陸軍が活躍するためには、海戦での勝利は必須条件だ。そのとき、勝海舟は妙案を思いついた。何も、敵軍の真っただ中に突っ込む必要はない。要するに敵をくぎ付けにできれば、今回の戦いは戦略的に勝利といえる。



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 西郷隆盛は心穏やかではなかった。陸軍が活躍できるかはすべて、目の前に立っている勝海舟にかかっている。陸軍大将の西郷隆盛の見立てでは、海軍が勝てる可能性はかなり低い。リーダーである勝海舟と西郷隆盛が生き延びれば、ベストのように思っていた。そのとき、目の前の勝海舟の背筋がピンとした。その背は自信に満ちあふれていた。これはいけるのでは? と西郷隆盛は感じ取った。勝海舟の立てた作戦がどんなものかは分からないが。



「全軍、後退せよ!」と勝海舟が指示を出す。



 西郷隆盛は耳を疑った。撤退? インドの港は目の前まで迫っているのに? 勝海舟が続けて指示したのは「南下しろ!」だった。そのとき西郷隆盛は気づいた。南にはイギリス領インドの島スリランカがある。つまり、勝海舟はまずはスリランカを攻略し、そこを足がかりに攻めるプランなのだ。それであれば、陸軍海軍ともに損害は少なく済む。





 スリランカを落とすのは簡単だった。イギリス軍もそこまでは手が回っていないようだった。これでインド攻略の希望が見えてきた。あとはフランス軍がアフリカで善戦するのを祈るのみ。フランスがアフリカでどのような戦いを繰り広げているかは、西郷隆盛には分からない。伊藤博文からの連絡次第でインドへそのまま攻め入るかが決まる。西郷隆盛は祈った。フランスが勝ち、陸軍がインドへの進出ができる機会が訪れることを。

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