ガチャ5回目! 新しい仲間
ちょっと頑張って、書きました!
「「「「………」」」」
「………」
神様と一人の青年は絶句する。どう考えてもおかしいからだ。
☆4、☆5はいわゆる「あたり」に属する。☆5の排出率は0.8、☆4は1.2だ。
これはもうSSSレアと言ってもいいだろう。俺はガチャ結果、レアしかでてこなくなったのだ。
「は、ははは……」
俺はもう、呆れるを通り越して、面白くなってしまった。大爆笑する。
「はははは!はー……おもしろ。はははははっ!」
俺が、笑っていると、神様4人は、
「ご、ご主人さまが……壊れたよ…?」
「う、うん。ご主人さま、壊れたね…」
「……驚いた。幸運値がこんなにも上がっている。ご主人さまのレベルはいまだ5。ここまでのステータスはおかしいぞ…?……ふふ。これは、伝説になり得るなぁ……」
「ご主人さま………す、すごい……」
「あの、オーディン?すごいで済まされないからね?」
神様四人の内二人はおれを応援してくれる派、残りは俺が壊れたという派だな。
「おーい、悪口聞こえてるぞ。晩御飯の飯の量減らすぞー。」
俺が流石にイラッとしたため、皮肉を込めて言う。
「い、いやです!」
「いやだー!」
やっぱりこの二人は食欲が一番か。
リヴァイアサンとヘファイストスは。
「じゃあ、ディスるな。」
「はーい。」
「わ、分かりました。」
めちゃくちゃ素直に言うことを聞いてくれる。
「まあ、いい加減現実逃避をやめて、ガチャ結果と向き合うか。」
「まず、新しく引いた神様たちから挨拶があるそうですよ?」
リヴァイアサンがそう言うと、新しく引いた神様たちが現れる。
「あー。俺からか?自己紹介は。」
「別に私からでもいいのですが、どういたしますか?貴方様の自由です。」
「じゃあ、俺からやるわ。俺は、漆黒の悪魔、サタンだ。得意な魔法の属性は暗黒魔法それに死霊魔法が得意だ。まあ、他の神様と主人とは、気さくにやっていきたいと思うぜ。あ、悪魔だけど、ガチ切れしても、魂吸ったりとかしないし、滅多なことでは怒らんから、気軽に話しかけてくれ。以上だ。」
一人目は漆黒の悪魔、サタン…か。
外見は図体結構しっかりしているけれど、鍛えられているという印象。筋肉もりもり。でも、みてて、うわっ、って思う量じゃなくて、平均よりちょっと多いくらいの筋肉、
髪の毛は漆黒で、逆立っていると言ったらいいのか、スーパーサイ○人みたいだ。
なんか自己紹介から見るに、不良みたいな見た目だけど、案外優しい感じ…って印象だな。
「次は私ですね。」
次の人が出てきた。確か、もうひとりはティアナ…という疾風の神だったな。上半身は局部しか隠さない、よく漫画で見るあの衣装を着て、下はスカートと大変際どい。
髪の毛はエメラルドグリーンの中に紫が一筋入っている。
「わたくしは、ティアナといいます。魔法は風と回復を司りますわ。皆様、不束者ですが、これからよろしくお願いいたします。一言…ですか……強いて言うなら、皆様といろいろなところにお出かけしたいですわ!」
という自己紹介をし、ティアナは去った。
衣装の割には言動とかは謙遜しとったな。
衣装の割とか、人を見た目で判断してはいけないのだが。
「おふたりとも、今回ガチャで飛んでしまって申し訳ありません。えっと……」
「ああ、知ってるぜ。幸運度に極振りしたんだろ?」
「あ、知っていましたか。」
なんと。悪魔にまで伝わっていたとは。
「敬語はやめようぜ。…ああ。知っていた。神界でも結構ざわついていたぜ。悪魔は、情報に敏感で、噂とかは俺の耳には必ず入る。」
「まじか」
「まじだ。」
「ええ、神界の中ではたしかに噂はされていましたね。LVはそこまで高くないですが、幸運度極振りでガチャのあたりを引き続け、最強になったのでしょう?」
「まあ、まだ最強じゃないけれど。」
「ご謙遜を。」
ティアナはくすくすと笑っているが、まだ俺は、最強じゃない。
「俺は魔物をころしたときに、罪悪感を感じてしまうんだ。それで、ゴブリン一頭狩るだけで具合が悪くなったり……」
「……ご主人さま、それは人間の当たり前の拒否反応ですわ。人間は誰しも最初はそうなるのです。」
「…?」
俺がわからないというような評定をすると、サタンが補足してくれた。
「モンスターを倒すと、EXP…つまり経験値が貯まるだろ?」
「うん。」
俺はうなずく。サタンは更に続ける。
「EXPとは、強さのもとでもある。が、元々の強さの許容を超える量の強さが入ってくると、体が拒否反応を引き起こす。罪悪感として。」
「じゃあ、他人の強さを体の中に取り込んで、元々自分にある強さとぶつかって、拒否反応を起こしている…ってこと?」
俺は自分の中でまとめて、サタンに尋ねた。サタンはよくできたと言わんばかりに大きくうなずき、肯定した。
「ですから、最初は慣れです。よく、スライムは一回一回、得られるEXPが少ないため、よく狩られますが、ゴブリンや、力量がついてきたらオークぐらいは倒したほうがいいと思いますわ。」
「へぇー…そうなんだ…」
罪悪感とは、体の拒否反応…か…
さっきティアナは慣れればと言っていたが、慣れていいものなのだろうか。モンスターを殺す。そんなのに慣れていいのだろうか……
体の中を不安が支配する。
だが、すぐに振り払う。
拒否反応が少なくなって、めまいとかがなくなるだけで、罪悪感は消えない。その罪悪感を忘れなければ、責とものモンスターたちへの弔いにはなるだろう。
そう思った。
「そういえばさー、この“強敵推理小説”とかって何に使うの?」
「ああ、前に言っていたLV上限解放ですよ。」
リヴァイアサンが答える。
「それで上限を開放できるんです。私はキュートな雪だるまです!」
「私は灼熱のリボン!丁寧に作ったんだ!」
「私は……可愛いぬいぐるみ……」
「私は推理小説ね。」
全員がLV上限解放素材を指差す。
「あ、ティアナとサタンは今度ね……ごめん。」
俺はティアナとサタンを仲間はずれに指定待ったことを謝罪する。
「いやいや、俺今回のガチャで引かれたんだし、上限解放素材は当然持ってないだろ。」
「ご主人さまなら、すぐに当てれるでしょう?」
無言の圧。ティアナからの圧がやばい…
「あ、ああ。たぶんね……」
俺は言葉を濁し、LV上限解放を行う…の前に、
「LV40にしなくちゃな…」
「ご主人さま?えーっと、強化素材SSRレア一個あれば、40までいけますよ?」
「え、今なんて?」
「SSRレアの強化素材って、確かどんどん経験値必要量がLVUPに伴い増えていくんですけれど、確か300くらいから使うべきみたいなモットーで使うものでして……」
「え、じゃあ…」
「確か一個で100くらいはいけるんじゃなかったかと。」
リヴァイアサンがそう答える。すると、ヘファイストスが口を挟む。
「しかも、確かこれ一個でLV上限解放もできるでしょ?」
「まじで…?」
「ええ、LVUPをするに伴い数は増えますが。」
ティアナさんが補足してくれる。
「多分、10000個・・って言ったら…全員、レベル250くらいまでは余裕で上げられるね……」
「「「「「「………」」」」」」
……
俺もしかして、やばいもん、引いてしまった…?
◇◇◇
闇世の中、怪しい影が2つ、あった。
その2つは、森の深い深い闇に紛れ、隠れていた。
「……準備はいいかしら。」
女がもう一方の影に向かい、問いかける。
「ああ、問題ないぜ、ゴブリン隊、ゴブリン騎馬隊、オークに、レッドバイソンに、ドラゴンを用意している。」
男が答える。すると女はふふ、と笑う。
「ふふ、初心者殺しには、ちょーっと本気を出しすぎかしら…」
と、男も笑いながら言った。
「そうだよなぁ…そんなに本気を出さなくていいと思ったんだが、一応、な。」
女が続ける。
「まあ、これもこの惑星を侵略するため、ですものね。」
「万が一、暴れた時用にもいちおう、これを持ってきているからなぁ……」
手元に持っている…銃のようなものがキラッと光った。殺傷能力はないが、通常の銃と同じほど厄介だ。
「これだけあれば勝てるでしょう。」
女が余裕で言う。男も同意する。
「俺だったら逃げ出すな。」
「そうね。こちらの人間の逃げ惑う姿が目に浮かぶようだわ……」
二人は余裕に話していたが、時間になったのだろうか、二人して、目でコンタクトを取った後、どこかに消えていった。
だが、二人は知らなかった。
なぜこれだけの軍勢を用意していけと言われたのかを。
相手が幸運度極振りのガチャスキル持ちだということを。
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