世界が終わった日 序章エピローグ 後編・第一章 1話 最悪の目覚め
一ヶ月も投稿してないちんぱん
世界が白い。ただ、どこまでも続く。果てしない白。それは先程まで俺を煮え滾らせていた感情を押さえつけ、段々と現実を認識させた。喪失感。ただ、ただ愛しい人を失ったこの悲しみは__言い難いが、何故か既視感が合って……この切なく、同仕様もなく悲しくて、もどかしい感情を前も味わったような気がして……
悲しみはあとからやってくる。押し寄せる波のように。悲しみは止まらない。やりのこしたことがたくさんある。織姫と彦星をもう一回一緒に見たい! 君と満月を見たい! ハロウィンで仮装した姿を見たい! クリスマスにプレゼント交換をしてみたい!! 一緒に年を越したい。
まだ何も出来てない。キスもしていないし、しっかりと好きを伝えることも出来ていない!かばってくれてありがとうも伝えてないし、日々寄り添ってくれてありがとうも言えていない。何より、何もあげられていない。もらうばっかりであげれていない。
押さえつけられた感情が涙として視界を覆い尽くす。感情が爆発しそうになって、そのまま嗚咽としてこぼす。
「ゼウス……! なんで、俺なんかをかばって……! 死んじゃうんだよ! ……やめてくれよ、俺は何にも出来ていない、ゼウスに何も出来てない!!」
特別な人が死ぬなんて考えたこともなかった。いや、考えないようにしていたのかもしれない。自分の大切な人は自分より強いから、死なないと勝手に思い込んでいたのかもしれない。考えたくなくて、ただただ現実逃避をしていただけなのかもしれない。
眼の前が薄墨色で覆われる。何も見えない。もうなんでもいい。そう思ってしまう。
どん底に墜ちていく気分。自分は無力で何もできなくて……
ちょっとガチャスキルで強い防具を引いたからってイキって、調子に乗っていたら、これだ。
先程の怒りはどこかへ消え失せ、かわりにどうしようもない虚無感が襲う。俺はもうだめだ、と思い、意識を手放した。
♢♦♢♦♢♦
気づけばベッドの上にいた。いつも寝ているベッドだし、いつも使っている洗剤の匂い。いつもと同じ位置に朝日が当たる。
目を開けたくない。そう思ったが周りの声がうるさくて眠ることもできなさそうである。
渋々と目を開けると涙を流しているいつものメンツ……いや、1人足りない。
「ご主人さま! 良かった、ようやく目を覚ましましたか…!」
「よかったぁ!ご主人さま、死んじゃうかと思ったぁ…!」
「……良かった……体調も問題なさそう……ね……」
「良かったですわ!……本当に、無事で!」
「心配したぜ……ほんっとによ、心臓にわりぃんだよ……!」
全員の瞳には涙が浮かんでいる。全員は俺が目を覚ましたことに安堵しているようだった。だが、その本の少し暖かい空気も俺の一言で凍りつく
「……ゼウス……は……?」
「っ……!」
誰かの息を呑む声が聞こえた。さっきまでのことは夢、そうだろう?
というかなんでみんな泣いているんだ?俺がなにかしたか?
「ご主人……」
「ご主人さま……」
「ゼウスは……どこだ?何をしてるんだ?」
俺自身も薄々気づき始めている。現実逃避なのも、夢ではないのも。
だが、心が持たない。ゼウスの死を認めてしまったようで……
「ゼウスは……迷宮の奥の間にて……殺されたじゃないですか! 目を覚ましてください!」
リヴァイアサンに揺さぶられる。視界がぐわんぐわんと揺れる。が、目が覚める気がしない。
いい加減立ち直るべき?目を覚ます?
それはゼウスを忘れろって言っているのか!?
俺には無理だ……彼女に恋したから。忘れられるわけがない。
「くそっ、俺たちは何もせずに見ているしかなかったのか……!」
「あれは動けなくてもしょうがないよ、ゼウスちゃんも動くのかなりきつそうだったし……」
空気が最悪の中、聞き慣れない声が響く
「ゼウスを……救いたいかい?」
「ッ!?」
急いで振り返るとそこにいたのは__リヴァイアサンの兄である……イクシュトリートア
薄々気づいてはいた。あいつに分身がいるという言葉から数ある迷宮を守っているのだろうなというのは誰でも予想できる。
そいつが今発した言葉
「ゼウスを……救う手段があるのか……!?」
「ああ、ある」
「うそでは、ないんだな」
「ああ」
と言いつつもかなりしぶそうな顔をしている
「どんなものなの!?」
ヘファイストスが食いつく。
「君がこの世界に起きている異常を解決する。それしか、方法は存在しない」
イクシュトリートア深刻そうに呟いた。
投稿頻度頑張ります(泣)
投稿してから3秒後誤字に気づいていくぅ!!




