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立つ  作者: ガクル
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第2話 中年立つ

 色々死闘を繰り返した結果、腰に力を入れると痛いなら腰に力を入れなければいいという結論に到った。

「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

 雄叫びを上げて誤魔化し、痛いけどまだなんとか我慢出来る痛さに耐えて体を仰向けから左を下にした横にする。

「はあ、はあ」

 これだけで一大事業、だが何とか出来た。

 そこで右腕を床に付け、おもむろに力を込める。なんか筋トレのようだが、右腕の力で上半身を上げていく。

 頑張れ頑張れ。

 右腕がぷるぷるしながらなんとか上半身が起き上がっていく。

 腰に対して上下に力が入り曲がると痛いが、これなら横から力が掛かるので腰は曲がらない。そんなに痛くない。

 死闘数分、なんと上半身が起き上がった。

 俺は今オリンピック選手を超える偉業を成し遂げた。

 久しく感じていなかった感動を覚えるほどだ。

 凄いぞ俺と素直に褒めてくなる。

 ここまで来ればあと少しだ。

 痛みに耐えつつ両足を曲げ相撲でいう蹲踞の姿勢になる。そして曲がった膝に両手を付けて押していけば自然と起き上がっていく。

 ジャッキアップされるかの如く徐々に起き上がっていき、ついに俺は起き上がった。

「やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

 気分はK2制覇の登山家だ。

 腰は立つ→座る→寝ると状態変化時に激痛が走る。ならば一度立ち上がってしまえば立ち上がっている限り、そこまで痛くない。

 俺はよろよろしながらもなんとか漏らす前にトイレに行けるのであった。


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