第38話 ギルドへ 4
討伐依頼を終えてギルドに帰って来ると、アレリアが解体窓口までやって来て成果の査定を行った。
「成獣のスタンプボアが3頭に、同じく、マッドボアが2頭ですね。
スタンプボアが大金貨2枚で計6枚、マッドボアが金貨5枚で大金貨1枚で総額大金貨7枚になります。
解体費用はサ一ビスしておきますね!」
ここで、この世界の貨幣価値についておさらいすると、
白金貨 100万円
大金貨 10万円
金貨 1万円
銀貨 1000円
銅貨 100円
鉄貨 10円
となり、この世界で生きて行くには、4人家族で大金貨2枚もあれば十分だ。
しかし、これが、地球での買い取りとなると5倍近くの値が付く。
今日の収入で言えば、70万円のところ、地球に持って行けば350万円ほどになる。
これが、こちらの世界が貴金属の価値を低く見ているのか、産出量が多いのかは今後調査が必要だろう。
しかし、次回のアキドンからの支払いが白金貨5000枚を超える身としては、危ない討伐をしなくとも、交易だけで、やって行けるのだが、やはり地球に出現するこの世界の魔物達を加護を授かった身としては捨て置けない。
やはり、交易を続けてお金を稼ぎ、その金で装備品を充実させて実戦に当たるのが一番だろう。
「ウッドな~んか難しいこと考えてる。」
「うん?顔に出てたか?」
「うん!!こ~う眉間にしわ寄せて、しかめっ面してた。」
「悪い、悪い、何か好きな物買おう。それで許してくれよ。」
「ううん、良いの。ただ悩み事が有るなら私達に相談してよ。
ウッドは独りじゃないんだから。」
ミラの一言に頭にガツンと衝撃が走った気がした。
自衛官時代、警察官時代同僚、仲間と呼べる存在は確かに居たが、今のミラとの関係とはどこか違った感じがした。
そのことに気付かせてくれたミラに感謝しつつ、定宿となりつつあるミラの実家へと足を向けた。
ミラの実家の2階の空部屋でベッドに腰掛けると、もう1つの目的であったステータスの確認を行うことにした。
「ステータス!」
ヒイラギ マコト
Lv33
力 118
魔力 80
防御 127
素早さ 93
スキル
剣技B
槍技B
斧技B+
射撃B
アイテムボックス(中)
鑑定(中)
状態異常耐性(小)
加護
風の妖精王の加護
Lvが1上がっていた。そのおかげなのか数値も少しずつ上がり、ハルバ一トを多用したせいか、斧技もランクアップしたようだ。
今回の討伐依頼は色んな意味で良い結果が残せて、今夜は夢見が良さそうだなっと思いながら床に付いた。
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次回更新は6月5日午前7時を予定しています。




