第37話 ギルドへ 3
エルフの里で、数日を過ごすうちにアキドンやドラゴンイ一タ一の面々も人の街を目指して出発し、里には穏やかな空気が流れていた。
「あ~あ、退屈。ねぇウッド、ギルドに依頼が無いか見に行かない?」
ミラからそんな提案を受けた柊は、族長との話し会いも一段落し、次の交易品の目安も付けていたことから賛成した。
それに上手く行けばLv Upし、ステータスの向上も図れるのでは無いか?っという思いもあった。
「ヤッホー!アレリア居る?」
「ギルドの受付何ですから居るに決まっているでしょう。」
ミラはアレリアから冷たいだめ押しを食らった。
「依頼が無いか見に来たのでしょう。ちょうど良く依頼があるわよ。」
「何、何?」
「ボア系統の魔物の討伐とその肉の納入依頼。
ウッドさんの持ち込んだ香辛料のおかげで肉の需要が増えて大抵の量なら買い取り出来るわよ。
他に今のところ受けている人もいないしね」
「良いねぇ、良いねぇ、それに持ち運びもウッドのアイテムボックスがあるから楽チンだしね」
「自分も、それで構わない」
「じゃあ、ランクDのミラリアとランクCのウッドの2人でランクDのボア討伐依頼の受理を確認しました」
森に出て、2時間ほどが経って、
「ウッド、行ったわよ。スタンプボア1匹!」
「分かった!」
自慢の硬い鼻を武器にスタンプボアが柊を押し潰さんと突進して来る。
その背中には数本の矢が刺さり、興奮状態に陥ったスタンプボアには相手との力量差が図れ無くなっていた。
柊はスタンプボアの突進をギリギリでかわすと、ハルバ一トの斧の部位のスタンプボアの首筋に叩き込んだ。
首筋の動脈を切られたスタンプボアは、ヨロヨロと数歩進み、こちらを振り返ったところで力尽きた。
「よ~し、スタンプボア3頭目!マッドボアは何頭だったかな?」
「2頭だ。アイテムボックスがあるとはいえ今日はこれ位で良いんじゃあ無いか?」
「う~ん、陽はまだ昇っているし、ウッドとの狩りは楽しいんだけど、そうだね。止めておこうか」
柊は狩ったばかりのスタンプボアをアイテムボックスに収納すると、ミラと共に歩き出した。
ステータスを見ることで知ったアイテムボックス(中)ボア系統の魔物の死骸を5頭入れてもまだまだ余裕がある。
限界は未だ試していないが、かなりの量が入るのでは無かろうか?
それに鑑定、エルフや魔物で試して見たが、種族名か名前が最初に来て、レベル、相手の状態等が分かったが力量までの細かい数値は出なかった。
植物等に試して見ると、種類、簡単な説明、食用か否かが見ることができた。
どちらも大変有用なスキルであり、冒険者登録して良かったと思えるものであった。
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次回更新は6月3日午前7時を予定しています。




