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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
獣の王と竜の王
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魔法少女と龍の少年

龍帝の子供さんが来た理由

  第74話  魔法少女と龍の少年

 びくびく ぶるぶる

 小動物の様に怯えた感じで、

「あっ、あのっ、お話が……」

 と言ってくる少年を見て、


「弄りがいがある可愛さだな」 

 と思うか。

「ぐずぐずして情けない!!」

 と、思うかの二極化するだろう。

 ちなみに前者は自分で、後者は魔法少女だったりする。


「何っ!?」

 そのびくぶるする動きにイライラすると言いたげな態度で、さっさと要件を言いなさいと言外に告げているが、びくぶるしている少年からすると相手を怒らせたと蒼白になって、

「ひいい!! ごめんなさい。ごめんなさい!!」

 と話が進まない。

「謝ってばかりいないでよ!!」

 ぶりっこだったのはの演技だったんだろうないつもの口調じゃなくなってますよ。

 

 うん。それよりも。

「話進まないけど。話って何?」

「聞くつもり? 彼、人間じゃないわよ」

 不愉快だと言いたげに告げてくるが、

「…………」

「何!? その何か言いたげな態度は!?」

 いや、別に。

 人間じゃないと気付いたんだ。前回気付かなかったのに。

「…………何を言いたいかよく分かったわ。――貴方も気付いたの?」

 まあ、そう聞かれるよな。

「……………………何となく」

 魔力があるのはバレたし、絶対にバレたくない隠し事があるのなら疑いの目は潰した方が賢明だろう。

 だったら、アカネを助けるなと言われそうだが、それはそれと言うモノだ。

「…………魔人とも何となく違う気がするけど」

「あっ、僕は龍です」

 ………………………………………あっさりばらしてくれたな。

「獣の王を倒した勇者一行に会いに来ました」

「……」

 獣の王って、前世の私の異名だ。元々野生の狼だったのが魔王に進化したから他の魔王は獣の王って、呼んでいた。

 ………そう言えば、この地の住民もかつては獣の王と敬意を持って呼んでくれてたな。としみじみ昔に思いを馳せていると。

「獣の王? もしかして、魔王の事?」

 魔法少女は勘が鋭いのか正解を思い至り、

「えっと。何で会いに来たの? 知りたいなぁ♡」

 ……………。

 今更ぶりっこになっても。

「えっ…! えっと、その…!?」

 ほら、混乱してパニックになっているじゃないか。

 うん。分かっていた事だけど。

「性格悪いな」

 ついつい言ってしまった自分は悪くないだろう。

「――黙ってて。ね♡」

 にっこりと笑ってるけど、目が、お前も同じだろうと雄弁に告げている。


「なんで、魔王を倒した私達に会いに来たの♡」

 返答次第ではただじゃ置かないと告げてくる魔法少女を見ていると。勇者一行って、脳筋が選ばれたのだろうかと、前世の自分を棚上げして思ってしまう。

「――はい。僕らが会いに来たのは、結界が消えた事と獣の王の魂の行方を聞きたいからです」

「結界?」

 魔法少女の顔付きが変わる。魔王を倒して結界が消えて喜んだのも束の間だったからな。………結界が消えたら侵略者が来て苦労してるし。


 ……………クーからの連絡では、植物系の魔物は撤退したとの事。あのお姫様を巫女と言う立場にした事で説得も簡単だったらしいし、秘密裏に私が動いた事もバレてない。


「はい。――勇者は結界の維持をしなかったのですか?」

 少年の言葉に、そう言えばと古い記憶を呼び覚まして改めて疑問に気付く。


 ―――私が死んだ場合でも結界の維持方法は伝えてあったはずなのに――。


 





魔王をどうやった倒したか。

「力技。どんなに丈夫な結界でも攻撃し続ければ壊れるし」

(´;ω;`) 

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