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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
獣の王と竜の王
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尋ね人

戦闘は中断しました

  第70話  尋ね人

 魔法少女の攻撃が止まる。

「防御力特化…?」

 どうやら私の言葉が止めるきっかけになってしまったようだ。

 ………まあ、止まってくれてよかった。うん。

 ぺたぺた

 魔法少女が人の体を触りまくっている。くすぐったい。

「魔力の循環は正常…。使用できると思うけど……?」

 そう言われても………。

「………異世界人だから…?」

 ブツブツと何か言っている。

 何とか聞き出して要約すると、魔力持ちは生まれた頃から魔力を使用していて、所謂赤ん坊の癇癪のたびに魔力を暴走させていたのだと。

 ……………子育て大変だな。育児放棄になってもおかしくないな。

 泣き出すたびに魔力が暴走して部屋はぐちゃぐちゃ。自分は怪我しそうになる。

 ノイローゼになりそうだな。

 まあ、そんなこんなで最初に使用できるのは攻撃魔法との事らしい。

 子育てお疲れ様です。

 ………余談だが、勇者も魔法は使える。ただし、魔力の殆どは勇者の証である剣が魔族を倒す力に変換しているので暴走してない。

「………」

 赤ん坊の時から使用してコントロールを覚えて成長する。

 ………異世界人は急に魔法が使用できるパニック。暴走。とかになりそうだな。少なくとも、私の世界は魔法ないし。

 ………あるかもしれないが、歴史の表には出てないよな。うん。

 ふと中世の魔女狩りとか、超能力とかを考えてしまったが、中世の魔女狩りは、異教徒の迫害の一種だったしな。と言う事で表には出てない。

 話が逸れた。

 まだ、何かぶつぶつ言っているけど、そろそろ声掛けた方がいいかな。

「あの~」

 でも、どのタイミングで声掛けたらいいのか。

「すみません…」

 ってか、放っておいていいかな。

「お聞きしたい事があるんですけど…」

 その方が楽そうだし。

「聞いてますか~?」

 うん。そうしよう。

「もしもし~?」

「………」

 気のせいかな。さっきから声がするが、

「………」

 誰も居ないよな?

「空耳か?」

 魔族なら魔力を感じるし…。

「気のせいじゃないです~」

 気弱な声。

 近くの川から聞こえて、川からびしゃびしゃに濡れた服を着た少年が現れる。

「魔法少女さん」

 流石に魔法少女に現実に戻ってきてもらわないと、そう判断して声を掛ける。

「えっ! 誰っ!?」

 何で川から。

 と驚いている魔法少女にだよねと口には出さないが同意する。

「す、すみませんっ!!」

 驚かせてしまいました。と陸に上がるとペコペコ頭を下げる少年は軍服によく似た服を纏っていて、コスプレマニアにしたら勿体無いと怒鳴りそうな感じで汚れている。

「川を通った方が近道だったので!!」

 ぺこぺことよく分からない事を言い募る少年。だが、

「獣の王を倒した人間に会いに行くように父に言われてきました!!」

 と叫ばれて、

「獣の王…? って、誰?」

 首を傾げる魔法少女を気にせず。

 ……………獣の王って、私の事です。なんて言えません。と口を噤んだ。 


 




軍服はド●ツのイメージで。ちなみに作者はコスプレ好き。

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