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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
魔王になりたい者
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怒れる魔王

取り敢えず合流

  第48話 怒れる魔王

 助けを求める悲痛な叫び。しかも、ご指名付き。

「……何があった?」

 考えて、

「”仕方ない”」

 疲れるけど可愛い(もふもふの)同朋の為だ。意識の一部を切り離し、以前城でやった二窓状態にして、

「”アカネもここに居て”」

 もしもの時はアカネの幻覚、幻影の術でも使ってもらおうと待機させて、声の元に向かう。

 すると、

「新庄さん!!」

「”良かった”」

 大量の魔獣と勇者。………何故、ご一緒に居るの。

「”我が君。お願いです!! あの人間を!?”」 

 次々と告げてくる魔獣達。

「新庄さん。三人の手掛かりは!?」

 同時に言われても分からない。

「少し静かにしてっ!?」

 叫ぶように告げると黙る勇者と魔獣達。

「……三人が見付けたよ。今、アカネを置いてきた」

「アカネって、あの魔獣だよね。…大丈夫なの?」

 まあ、心配だろうけど。名前を呼んだ方に私はいろいろ言いたい。

「アカネは幻覚の術が得意だから見付からないよ」

「……いや、魔獣がいう事を従うかの方が気になるけど、………懐いてるから大丈夫……かな?」

 ああ、そういう心配だったのか。いかんな、人間の感覚忘れそうだ。

「で、三人は無事だったの!?」

 問い詰められて、

「………それが」

 さっきの様子を伝える。

「操られてる…そんな。あの残虐非道の魔王の攻撃に耐えた三人なのに!!」

「……………………」

 私。そこまで酷い事したっけ? 覚えてないだけかもしれないが、おかしいな。ただもふもふ天国を楽しんでいただけなのに。

「”我が君”」

 考え込んでいる勇者をほおっておいて魔獣達の言葉に耳を傾ける。

「”どうした?”」

 勇者に気付かれないように風の術で音を勇者の元に行かないようにして訪ねると、

「”あの人間が…歌うたいが…”」

 シトラの事か。

「”魔族に好意的な人間は連れて行かれる。と言うやつか”」

 彼自身も警戒していたのに捕まったか。

 そんな事を考えていたら、見張っている方の自分の視界に黒い鎧とシトラの姿が入る。

「湯島君。今、アカネから連絡があったけど」

 この際勇者を利用するか。そう判断して告げる。もしかしたら怪しまれるかもしれないが、そこら辺は誤魔化す手段は考えている。

「何かあった?」

「黒い鎧が人を捕らえて入って行った。みたい…」

 曖昧にぼかすのは一応怪しまれないため。アカネと言う言い訳を利用して、それでいてこちらの力を悟らせないように気を付けて。

 …………まあ、三人の事が心配なのでそこまで考えてない様だが。

(本当に何でこんなのに倒されたんだろう)

 昔の私に訪ねたいなと思いつつ、勇者を案内し始める。


 だけど、私は見落としていた。シトラを心配する魔族達の行動を止めなかった。それにより、ある魔族が単独で助けに向かいに行ったのを―ー。

 



真緒様あくどい事考え中

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