表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
魔王になりたい者
29/290

魔族の村

もふもふと戯れたい by真緒様

  第27話 魔族の村

「あれっ?」

 勇者がある方向を見て、不思議そうに呟く、

「どうしたの? 勇者?」

「何かありましたか?」

 三人が勇者に訪ねてその方角を見ると、

「……村?」

「……地図に載ってたっけ?」

「調べてみる」

 三人が調べているが載っていない。

「「「……」」」

 怪しいと三人の顔に書いてある。

「勇者。魔物の罠じゃ!!」

「…そうだよね」

 その可能性は高い。普通は警戒するはずだ。なのに、

「じゃあ、確かめてみよう!!」

「………」

 相変わらず空気読まないな。

 いや、

「魔物が関係してるなら何とかしないと」

 ……なるほど。勇者としての正義感か。

「こういうイベントみたいな事はきっと何かレアアイテムとかあるだろうし!!」

 違った。うん。こいつに期待するの止めよう。うん。

「……友好度とか上がって、もう少し素直になるとかかもしれないし…」

 妙な事言っているが今度は誰をハーレムに入れるつもりなのか。

 正直勘弁してくれ。


 そんなこんなしている内に村の入り口に辿り着く。

「……」

 貧しそうだが小さな村。

 年寄りがおっとり話をしていて、その近くでは放し飼いにされているのか野良なのかいろんな動物が人間を警戒する事の無くエサを食べ、子供達が遊んで笑いあっている。たまに、遊びすぎて叱られているが、長閑な。貧しいながらも心が豊かな村。

「ふつーの村。だよな」

「そっ、そうですね…」

「魔力も感じないよ~」

「綺麗に隠蔽してるのか?」

 女騎士の呟きに不愉快だと告げる様に、

「そんな事無いもん。私より魔術使える者なんていないし!!」

 ……。うん。ごめん。使えるわ。

 それに…。

「……」

 僅かに感じる視線。

「何も無いならいいか。…遅くなったし宿でも探そう」

「「「はいっ」」」

 三人は勇者にいいところを見せようと張り切って宿を探しに行く。

「新庄さんも行こう。荷物をずっと持っていたから疲れたでしょ?」

 と持っていた荷物のほとんどを持っていく。

「………」

 う~ん。今更だな。

「三人の目でも気にしたのかな?」

 呟きつつ、

「”何時まで様子を見ているんだ?”」

 勇者達が居なくなったのを確認してずっと自分を見ている者に訪ねる。

「”なあ、フェルテオーヴァ”」

 名を呼ぶと、おっとり話をしていた老人がこちらに向かってよたよたと向かってくる。

「”お久しぶりです。我が君”」

 周りの者も同じように挨拶をしようとするが、勇者達が居るのでこちらに挨拶出来ない様だ。

 フェルテオーヴァも本当ならあたまを下げようとしているのを耐えているのだ。

 それにしても……。

「”獣人。魔獣をただの人間と動物に見せかける幻術か。凄いな”」

 フェルテオーヴァは褒められた事で微笑む。

 ……勇者達は自分達を欺けるわけがないと思っていたが、それは自分の力を過信している。現にここは、魔族達の暮らす村なんだから。


 


  

いざ、もふもふハーレムへ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ