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切っ掛け

すみません。シリアスクラッシャーです。

  第260話  切っ掛け

 勇者の発言に、

(こいつ空気をあえて読まなかったのか?)

 と問い詰めたくなる。


 あの戦いをすべての人間に見せるとか、

(トラウマを押し付ける事になるじゃない!!)

 それを勇者がやる事か。


『勇者!!』

『いやさ、ふと思ったんだよね。この世界――いや、この地域だけどさ。それを異世界人の俺が決めていい物じゃないだろうし』

 決める権利があるはずだ。


『よく、日本の政治とか見て思ったんだよな。政治家の言葉が難しすぎて国民に理解させる気ないだろうとか、そんな事よりもっと話し合う事があるだろうとか。法律ばかり作って現場が追い付てないとか』

 全然今の状況と関係ないのだが、

『まあ、それは関係ないけど。――事件は起きている。それでも民には伝わってない。情報を知らされないで戦々恐々としているよりも伝えた方がいいと思うし』

 それに、

『勇者と言うのがゲームや物語じゃないと思ったらその覚悟は重かったんだ』

 命を背負う事。命を奪う事。


 どこかで自分の知らない所で起きていた事。


 日本でもそれは合ったのに知らされてなかった。知らない所に居た。


『それで腹が立った』

 勇者として崇めて煽てて、都合よく利用して、

『それで都合が悪くなったら責める』

 それではきっと、同じ事を繰り返す。


『勇者として失格だけど、知らないから無責任な事が言える。知らないからそれに対して不満ばかり出て、ありがたみを忘れる』

 だから、

『本当の恐怖の先はどこなのか。魔族と言う存在はどういう物かを見直す必要があるんだ』

 その為の布石。


『まあ、刺激が強すぎたけど……』

 まさか司祭があそこまでやっているとは思わなかったし、

『フォローは仲間に頼んだ。勇者の真実も魔王と言う存在の事も話してくれると思うよ……』

 まあ、勇者の真実を言われると俺の立場が悪くなるけど……。


『黒船襲来を狙ってやったという事にしておいて』

『……それで、幕末と明治初期混乱してしてたけど』

 そこら辺は教科書って、急ピッチでやるから簡単にしか触らないんだよね。


『そこら辺は、信頼してるよ』

 仲間に。


 それを聞いて仲間に丸投げかと思ってしまった私は悪くない。


 だが、それが、

『――面白い』

 告げる声は柔らかった。


 ぎすぎすしていた空気も和らいでいる。


 ――そう、どういう心境の変化か分からないが、神々に何らかの変化を与えたのだけが分かった。





正直解決策としてはこれでいいのか迷ってます

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