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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
外の敵
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獣人と遭遇

王位争い編

  第26話  獣人と遭遇

 王女が精霊の巫女に選ばれてしばらくたち、

「え~と、こっちか」

 勇者は再び棒倒しで道を決めていた。

「よし、行くぞ!!」

「「「はいっ!!」」」

 相変わらず誰も突っ込まない。もはや脱帽物だよ。

「新庄さん。大丈夫?重かったら言ってね!!」

 ………おいっ、勇者!! これで重くないと判断するのか!!

 私は今。荷物持ちをしている………。

 どうしてこうなった。


「勇者。こいつをこのまま連れて行っても役に立たない」

 そうですよね。そろそろ開放してくれませんか。

「新庄さんはこの世界の事を知らないんだ。ほおっておけない!!」

 いや、知ってますから、好きにさせてください。  

「それに…新庄さんを一人にしたら危険だろう」

 危険?

「本当なら、俺一人のはずが新庄さんを巻き込んだ事で勇者としての力が一部新庄さんに流れたのではないかと話してるのを知ってるよ」

 それは初耳。

 クーに調べてもらった感じではなかったけど、後半は魔族の方ばかり調べてたしな。

「勇者が友人を気に掛けるのは当然ですが、今回の件で彼女は足手纏いだと改めて認識しました」

 友人…。

「だけど…!?」

 何か勇者泣きそうなんですけど、ってか、そこの巫女さんと女騎士さん。勇者の泣き顔に萌えてませんか。

「いい方法があるよ♡」

 今なら勇者から好感度が上げれると判断した魔法少女が提案した結果がこれ。


「………」

 どうしてこうなった? (二回目)

 この時ほど帰りたいと思た事はなかった。

 ………どこに帰りたいのかは自分でも分からなかったが。


 そんなこんなで私のストレスが溜まっていた。

「”見付けたぞ。勇者!!”」

 目の前に猫の獣人が現れる。

「”わちしがお前達を倒して、ありゅじ様を魔王様にするのだ!!”」

 びしいいいっ

 人に指さしてはいけません。ましてや、それが、

「”私に向かって、いい覚悟だな”」

 魔王様ならなおいけません。ちなみにこっそり風の術を使用して勇者一行にばれないようにしてます。

「”えっ、わっ、我が君…!?」

 動揺してる猫の獣人に悪いが、

「魔物だ!!」

「神よ。ご加護を」

「紡ぐ。疎は力……」

 庇う精神的余裕も、動く気力も体力もない。うん。ごめん。荷物が重くて……。

「”馬鹿!!何をしてる!!”」

 そんなピンチな猫の獣人を庇うように動くのは、

「あれっ?」

「エルフと戦っていた……」

「カピパラの魔物!?」

 驚く勇者たちを見向きもしないで、

「”我が君が生きておられるのに魔王になるなど出来ないだろう!!”」

 猫の獣人を叱り付けるカピパラの獣人。

「”そっ、そうだけど~!!”」

「”お前達”」

 そんな時どうすればいいのか。

「”勇者達が攻撃を中断してるから。今のうちにこの場から離れろ”」

 そう命じると、

「”わっ、分っかりました~!!”」

 と、去っていく。

「何だったの?」

 誰かが呟いたが、答えれるものではないので黙っていた。



もふもふ天国に俺は行く

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