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魔の巣窟

さてと残酷描写ありと付けたから残酷になってると言い切りたい。

  第242話  魔の巣窟

 街で怪獣大決戦――龍の末っ子と新しい魔族で――が行われている中。普段は兵がしっかり守っている門を難なく通り――まあ、勇者と言うだけでほとんどフリ-パスだろうけど――城の中に辿り着く。


 煌びやかなシャングリラ。

 質のいい絨毯。

 大理石。


 それらが寒々しく感じるほど暗く澱んでいる。


「お父様…」

 王女が不安そうにしているが、必死に走って探しに行こうとしているのを耐えている。


「――これはこれは」

 司祭の声が響く。


「わざわざ会いに来られたんですね。歓迎します。我が君」

 姿が見えない。


 リムクラインとアカネ。クーが庇う様に前後に立つ。


「司祭…」

 勇者が目を動かして姿を探す。


「お迎えに行こうと思っていたんですよ。――まさか」

 勇者達一行の前にぼよぼよとした紅いスライム状のモノが現れて勇者を攻撃する。


「勇者!!」

 間一髪魔法少女と巫女の結界が発動して攻撃をはじく。


「――無粋ですな。我が君との仲を邪魔するとは」

 声はそのスライムからしてくる。


 鉄錆のような臭いがするそのスライム――。


「――そのスライムモドキの材料は何?」

 嫌な予感がした。

 声を掛けるとスライムは嬉しそうに笑い声をあげ、

                                        ・・・・・・・

「我が君。ああ、我が君。喜んでいただけましたか? これは我が君のために用意した。人の血で作った新たな魔族です」

 ざわっ

 ――空気が変化する。


「人の血……」

 勇者の声が怒りで震えている。


「それでも、神に使えるものですかっ!!」

 巫女が叫ぶ。

「神?」

 司祭が反応する。


「そんなの。我が君を手に入れるために使える駒ですよ」

 その言葉で、巫女が結界の外に出て殴りに行こうとするがそれを冷静な女騎士が止める。


「女騎士っ!!」

「――お前を怒らせて結界を弱めるつもりだろう。奴の目当ては魔王しかないからな」

 結界が無かったら無視し続けただろう。どうやら、こちらの姿を見て無い様だから。

「………」

 巫女はその言葉に冷静になろうとして、

「貴方も大変ね。あんな輩に求婚されて」

 そこで引き合いに出さないで欲しい。冷静になるために人の不幸を茶化して利用するのだろうけど。

「冗談じゃない。私は綺麗系が好みだ」

 少なくても肥満系はお断りだ。


「――おやおや、では、そこの魔人三人はお気に入りですか」

 タイプの違う綺麗系。リムクライン・アカネ・クーを見て、尋ねてくるので、

「そうだね。私好みになってくれたから。私が歪めたのかと不安になるけどね」

「それはありません」

 即答。


「主の寵愛を得ると目に主の好みを観察して取り入れましたが、歪められるほど寵愛を得られるのなら魔獣姿も得ている筈です」

 そう、もふもふ姿も得て愛玩してもらうのに。


「………新庄さん」

「うん。何も言わないで」

 嘆いているリムと元々毛が無いクー。そして勝ち組だとどやっているアカネ。

「シリアス。どこ行ったんだろうね……」

 部下の育て方を間違えたかと悩んでしまった。


勇者「そういや、新庄さんの好きなタイプって…」

真緒「そうだね。古い作品だと聖闘士☆矢の瞬君。NARU〇だとネジ兄さんかな」

勇者「ブラコンと主人公庇って死ぬキャラですね」

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