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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
結界再生
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結界再生準備終了

感じが並ぶと格好いいな

  第222話  結界再生準備終了

 巫女を無視して――完全に無視ではないけど――装置に向かう。


「あった…!?」

 設置した時以来だ。

 一見石碑の様なそれは風化して表面がだいぶ変わってしまっているが――苔まで生えてる――今も変わらずそこにある。

「……久しぶり」

 感慨深いものになってしまう。年寄りはこれだから。


 って、年寄じゃないけど(笑)


 自分で自分に突っ込みを入れて、

「巫女さん」

 どう呼ぼうか迷うけど、そう呼んだ。さん付けは一応礼儀だ。


 はっ

 歩きながらもじっと下を見て考え込んでいた巫女が顔を上げる。

「これです」

 早く入れて下さい。


 蓋を開けて、中に箱を入れるように促す――流石に自分の身体の一部が入った箱を持ちたくないし、持ってどんな影響を与えるか不明なので巫女に持たせていた――


「わっ、分かりました」

 巫女が箱を箱ごと入れる。……うん。中身見たくないからそれでいい。遺骨を入れる時てっきり箱ごと入れると思ったのに中身を出して入れるあの衝撃はいらないから。

(あれって、宗教ごとで違ったのかな~)

 少なくとも家ではそうだった。

「これでいい」

 箱を入れたのを確認して、蓋を閉める。


「えっ⁉」

 巫女が驚きの声を上げる。


 なんともない石碑だと思われたそれがつるつるの表面にわずかに彫が入っている。その彫が光っているのだ。

「魔力が反応して光っていると思ってくれていいよ」

 発動したのを見るのは初めてだけど壊れてなかったようだ。

 うん。安心した。

 ………壊れてたらどうしようかと思っていたのだ。

 

 光は石碑から上に零れて天を貫くような柱のようになる。

「あっ、あれっ!!」

 巫女が指差すと同じ様な光が上がっているのが見える。

「どうやら、他も成功したみたいだね」

 良かった。どこぞの魔王が装置を動かさないなんて事してなくて、…やりそうなのが居るからな。冥王とか冥王とか冥王とか。


………冥王の名前しか上がってないという突っ込みは無しの方向で。


 んっ? あれっ?


「勇者は?」

 勇者とリムクラインの所が上がってない。

「……何かあったのかな?」

 危険はないだろうし。

「ありゅじ…」

 どうする?

 アカネが尋ねる。様子を見に行ってもいいという感じだけど。うん。いくらアカネの身体能力でも勇者達の居る所に行くのに距離があるからね。

 

 ちなみに、この地点は北。勇者の…リムクラインの居る所に近いと言えば近いがあくまで方角的にの話で実際に近くはない。


「大丈夫でしょう」

 勇者だし。邪魔されても倒せるだろう。

「そうだね。勇者はともかくリムならきちんとお役目はたせりゅ」

 ……アカネ。その発言は勇者はきちんと役目を果たせないって言っているようなものじゃないの?

「たぶん。お仕事忘れないよ。うん。たぶん…」

 一応勇者をフォローするけど、言っている内に自信がなくなってきた。

その頃勇者姑獲鳥(?)と対戦中

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