旧友達のお話し
好きでハーレムの中にいるわけじゃないが居ないといけない訳がある
第19話 旧友達のお話し
『霧を張った後、私は勇者から別の存在になったんだ』
それは……。
『生贄もそうだけど。別の』
分かるよねと問われて、分かってしまって頷く。
『………で、私のした事は間違っているとは思えないが、人が忘れるのを忘れていた』
「それが、何で高位の者の」
『勇者様の召喚が成功したのは、人に知らしめるため、も一度の召喚は、君を呼ぶため』
勝手だな。
『だから、その事実から守ってほしい』
だから、離れるな。か……。
高位の者は湯島を壊したいのか。
はあ~
「私に押し付けすぎだ」
しなくてはいけない事もあるのに。
「………」
返事も聞かずに去
っていったし、
「神になっても相変わらずか」
今、この地域の信仰は別のになっているが、かつてはあいつが強く信仰されていた。
「”で、お前も用か?”」
別の客人も来ている。
「”余の可愛い子がお前に会ったと聞いてな”」
しゅるるるる
大樹に絡みつく植物。その花から声がする。
「”空白地帯にしたから、亡くなったと思ったよ。高位の者からするとお前は言う事の聞かないおもちゃだろうし”」
「”ああ、やっぱり。私を殺したのは見せしめもあったのか”」
そんな気もしてた。
「”さっきの子は好意的に見てたみたいだけどね”」
くすくすと笑う声。
「”あ~あ。貴方が帰ってきたのなら、この地は諦めようかしら”」
本心なのか、偽りか。
「”諦めるならそうしてくれ”」
そういいたくなるのものも分かるよなとつい言ってしまうと。
「”なら、諦めるのをやーめた”」
おいっ!!
「”ま、冗談だけど。何とかしなさいよ”」
忠告してくれるのか。
「”……ありがとう”」
つい、礼を言うと、
「”勇者一人や二人利用するつもりになりなさい”」
と、叱咤激励された。
勇者空気




