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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
まだ旅出てないよ
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もふもふタイム

外伝。真緒様至福の時

  幕間 もふもふタイム

 もふもふもふ。もふもふもふ

「”我が君…”」

「”うんっ? 何?”」

 もふもふもふ。もふもふもふ。

「”何をされているのですか?”」

「”う~ん”」

 リムクラインの問い掛けに生返事で答える。

「”決まってる。至高の一時よ!!”」

 牢の中にいるたくさんの魔獣達をもふる。これこそ至高の時間。神が与えた最上の幸福。

「”我が君……。あの…”」

 リムクラインが困ったようにこちらを見てくるが牢屋越しだから見にく……。

「”しまった!!”」

 困ったようにリムクラインが見ていた理由に気付き、慌ててもふもふから手を放す。

「”牢屋越しでは至福じゃない!!”」

 すぐに術を無効化して、牢屋から解き放つ。

「”ありがとうリム。気付かなかった”」

 リムクラインに礼を言うと、すぐにもふもふの中にダイブする。

「”もふもふ布団だー!! 前世は体格を考えて、出来なかったんだよね♡”」

 ああ、女子高生に生まれ変わってよかった。勇者がいなければもっと良かったけど。

「”我が君……”」

 切なげなリムクラインの声。

「”……獣人のままなら我が君に撫でてもらえたのだろうか……”」

 とても悲しげなリムクラインの声。

「”リムクライン”」

 毛並みと同じ褐色の肌。紫の瞳。私好みの綺麗系な青年。

「”髪は山羊と同じやや硬いのね”」

 撫で撫で撫で。

「”わっ、我が君!?”」

「”貴方は私に呼ばれて進化したのに、それが喜べないの”」

 責めてない。

「”安心しなさい。私のもふもふと呼べないけど、貴方は私好みの顔立ちだから”」

 じっと、見ていたいぐらいには好みのタイプだ。

「”我が君……”」

「”私の大事なリムクライン。私の名代として私の可愛いもふもふを安全な場所に連れて行って”」

 にこりと微笑む。

「”ご命令。謹んで”」

 そう。安全な所についたらまたもふもふ天国を味わうんだ。

「”我が君は私の顔が好みと言ったが、ここまで我が君を喜ばすなら、毛並みを元に戻したい……”」

 もふもふ天国の事を考えていたので、リムクラインの声は聞いてなかった。

 でも、聞いていたら答えただろう。

「”山羊の毛並みはもふもふじゃない”」

 と――。




次はいつ訪れるか。

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