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諸事情につき、勇者ハーレムの中にいます  作者: 高月水都
魔王城に
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意外な援軍

久しぶりに真緒様書いてると妙な気分

  第107話  意外な援軍

 勇者にまだ巣食っている女神ユスティの洗脳を感じて苦々しく思う。

「”執念すら覚えるわ”」

 これも魔王わたしに対しての憎悪故という事か。

「”この状態の勇者に話をするのは無駄では?”」

 ナーゲルが心配してくれるが、

「”でも知らないといけないでしょう。偏った情報で判断されても困るし……末っ子を人質に取られているのも同然でしょうが”」

 逆鱗渡しているんだし。

 そう告げるとナーゲルが末っ子を困ったように見つめる。

「新庄さん…?」

 おっと、話が脱線した。

「何っ? 湯島君?」

 視線を合わせ、ここでにっこりと笑えばいいのだろうが、そんな愛想を振りまく気はさらさら無い。きっぱり嫌い発言もしたし――無関心よりはましだろう――。

 勇者が少し迷い、戸惑うように……。

「………聞きたい事がある」

 と口を開く。

 私に?

「彼らじゃなくて?」

 こういうところだから彼らの情報を提供してもらいなよ。

 んっ、もしかして……。

(バレた…?)

 女神ユスティから魔物の勇者(笑)という情報を与えられているからな。まあ、暴走する前にこちらの本音を伝えて、選択肢を与えてあるが、

(魔王化しているのは事実だしな)

 進行は止まっているけど。いつまでもつか。

「新庄さんには勇者の力は無いんだよね」

 勇者の力って……?

「う~ん?」

 勇者の力は、無いけど(そもそも勇者じゃないし)。

「勇者。彼女は攻撃魔法は使えないけど、防御魔法は優れてるよ」

 魔法少女が口を開く。

「あと、言語能力は勇者より高い。…………戦いの能力に特化したのが勇者なら彼女は非戦闘に特化した能力だと思う。たぶん。勇者の危惧している魔物の勇者にしては能力に偏りがある」

 そう思ったからあたしは真名を明かした。

「魔法少女さん…」

 まさか魔法少女が庇ってくれるとは思わなかった。

(それは隠しておきたかったけど)

 まあ、隠しておいた方が分が悪い事もありそうだしな。巫女が睨んでいるし……。

(巫女とは相容れない気がする……)

「…………女神ユスティは何で、君を魔物の勇者と呼んで、倒すように告げたんだろう」

 女神の言う事は絶対。そう少し前の勇者なら言って言っていただろうが、少しは考えるようになっっているな感心、感心。

「………我らはその方の信じる神は知らない。だが、我らの意見を言わせてもらう」

 長男が口を開く。

「意見…。聞かせてください」

 迷いつつ、尋ねる。

(へぇ~)

 勇者の成長が垣間見れる。

 なんて言えばいいのか……。今まで、勇者と言う立場に酔っていたのが、悟りを開きだしたと言うか……。

(魔王化の影響?)

 ああそれはあり得そうだと。判断した。




魔法少女は自分の渡された逆鱗の意味をまだ知らされてません。

名前を明け渡したという事で、魔法少女との力関係は真緒様>魔法少女>龍の末っ子になってます。

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