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ナシ

に怪談あるところ

何かしらの真実が混じる


その日、私はあることをきいた

それは実にいやなもので

私は忘れてしまおうと思ったけど

どうもこうもなく

ふとしたきっかけでそのことが思い出される

その話というのは

聞くだけで

しんでしまう

と言うもの

それは、幽霊など

誰も本気で信じない

今現在

その事自体に

大した意味など誰も持ってなどいないような時代

しかし

それは目にするまで

目の当たりにするまで

本当の意味で

わかったなんていえないのかも知れない

しかしながら

それを感じるのは

そう遠くない日である


私はその日

いつものように

大学に来ていた

最近過ぎ去った春が

ようやく若葉を出させている

そんな道を歩きながら

ふとあることに、気をつけた

それは

私のわきにかけているカバンが

先ほどから揺れているのだ

それはつまり

電話が振動しているのだが

どうしても

電車のなかでそれをとることにためらいを感じ

結局

そのまま忘れてしまい

この大学の

桜並木の下で

次に来た振動を受けて

思い出したのだ


「はい、桜庭ですが」

私はそんなことを言って電話を開始した

「・・絢子」

その声は

自分が誰か名乗ることもなく

私が私である確認をした

しかし、世の中で自分を確認できる方法は

実に少ない

それは、自らがロボットではないと言うほどに

「・・・一応は、絢子と言いますが、声の質感からして、虹走さんではないですか」

虹走 登楼

私の一個上の学年でありながら

なぜか私と同じ目線で物事を進行しようと努力する

もし努力ではなく

天然であれば

威厳のない人物である

「うん、登楼だけど・・・ちょっと学部に来てくれない」

学部連は

授業などをおこうなう

大昔の演劇場か

またはコロシアムのような

場所であり

その建物連から

かなり歩くと

半ば見捨てられたような端に

いろいろな学部が連なる

そんな学部連がある

その中の一つが

私が所属している物がある

「そうなんだけど・・・お願い」

私は脳内で考え始めた

確か今日の授業は午後からのはずであり

午前中は

学部にいって

課題でも減らそうかと思案していたのだ

だからどちらにしても

学部連にはむかわなくてはならない

それにどんな用事かは知らないけれど

無理なら課題があると言ってやんわりと断ることにしよう

そう思って

私はまっすぐ

学部連に続く

桜並木を突き進み

そのまま進んだ


「あーーーきてくれたんですね」

自分の言動がおかしいことにこの先輩は気をつけていないらしく

そんなことを言って

虹走さんが、入るなりそんなことを言った

この学部には

私を含め

教授と

副教授

として

私たち二人しか在籍していない

実に少人数であり

精鋭かというのであればない

弱小野球部

部員三年が三人

二年ゼロ人

みたいな感じだろう

しかしここは部活ではないので

教授たちがいなくならない限り

無くなることはない

「それで何かご用なのですか」

私は彼女にそう切り出す

そうきりだしているあいだに

私は課題の準備をもう終了させている

「それなんですがね」

彼女は、「婆美味い」と言うお菓子の袋を

その細い腕で精一杯開けようとしていたが

結局

ギザギザに逃げた

「・・・・・・・・・私・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わた」

私はキレた

何を言いたいのか

課題に専念していいのか

「私がなんなんですか」

「・・・・わたわたわた・・た・・・あの・・・絢子さん・・その・・・・呪いの電話って知ってる」

私はすかさず言う

「ええ知ってます、通称「死の電話」また「市電」とも言う

見知らぬ電話番号からかかってくる電話

しかし

それは市内電話であり

誰だろうと

受話器を取ると・・・・」

私の言葉をさいぎって

彼女(虹走)が叫んだ

「もういやーーーーー」

そのヒステリックな悲鳴に

隣の学部の奴らが顔を出すが

先輩自ら

ーー何でもないのーー

みたいなことを言って

追い出した

「・・どうかしたんですか」

私は思ったことを正直に言う

「うん・・・あのね・・・実は・・・私のところに昨日

電話がかかってきたの

知らない奴だったから

出るのやめようかとおもったんだけど

・・市電だったから

知り合いかなって思って

それで出たら・・」

「・・殺すぞ・・シデンって言われたんですね」

「・・うん・・・どうしよう、桜庭さん」

それはそう言うと

もはや先輩という

貫禄も威厳もなく

うるんだ瞳で私に

抱きついてきた

「どうしよーー桜庭ちゃーん」

「桜庭ですが、さん付けでお願いします

もしくは呼び捨てでもかまいません」

「うううう」

「・・・・それでどうなんですか」

「なにがあーーー」

それは涙声で言う

「何がって、先輩今身の危険を感じたり

体の不調を覚えたりしてないですか」

先輩は私の超しに抱きついて

頭を左右にフリフリと振り

こちらをみやげる

「・・・・でもおかしいじゃないですか、確かその噂だと、電話がかかってきて、24時間以内に死ぬって言うじゃないですか

それじゃあ先輩は」

そのとき私は奇妙な音を聞いた

まるで何かをひっかくような

切るような

それは

切れない包丁で

鳥肉を切るような

そんな・・・音がした

私はその音の正体を見つけるために

部屋のなかを見渡した

しかしこれと言って変わったことはない

そのとき下で音がした・・いや声か

「・・さっき・・ざっぎ・・ががっで・・ぎたの

なんで、なんでわだじなの

いや、いや・・いだ・・・」

私は、鼻に何かにおいが付くのを感じた

それはたぶん

みじかだ

私は先輩に聞こうと

下を見た

見た

ミタ

みた・・のだ

みた

私は何かを目撃した

それはとても正常なものではない

だから私は

同じ事を何度も繰り返さなければならなかったのだ

そこには

そこには

そこには

先輩がいた

いた

居た

イタ

居たのであるが

それはとても生きているなんて形容詞できるものではない

首が異様な方向に折れ

私の周りに

なま暖かい液体が

落ちていた

私はその中で

ただそれを抱いていた

私の喉に

食物がこみ上げる前に

私はそれを上回る

早さで

その前に叫んでいた

それはとても人の言葉ではない

私はまるで壊れないように

私自身を仮に壊すように

部屋に汚物とともに

聞くも耐えない言葉を叫んでいた

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