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前世は猫でしたので  作者: KAE


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侵入者

夕食の為にダイニングに入ると、先に叔母様とルークが既に席についていた。

叔母様が「皆揃ったので始めましょうか」の言葉を合図に食事が始まる。

食事をしながら叔母様に尋ねる。

「叔父様は?最近あまり夕食をご一緒できないけれど、お忙しいのかしら?」


「いえ。今日はバーネット公爵様のお誘いを受けて公爵家にお邪魔しているのよ」


「伯父様の屋敷に?」

ロックフォード・リーヴ・バーネット公爵。

ロックフォード伯父様はお母様の義兄でお母様はバーネット公爵家の傍系子爵家の娘でお父様との婚姻の為にバーネット公爵家の養女になりウォールヒル侯爵家に嫁いできた。


「そうなの、公爵様もあなた達の事が気になっていらっしゃるらしく、最初は是非二人してあなた達を支えて行きたいので親睦を深めましょう…とお誘いいただいたらしいのよ。それが意気投合したらしく最近はよくお邪魔しているのよ」

ふふふ。と叔母様は可愛らしく笑って答えてくれた。


「そうなんですか」と言いながらなんとも言えない気持ちになった。気にかけてもらって嬉しいんだけどなんだか不思議な気持ち…なんだろう。


その後は和やかな雰囲気で三人での食事を終えた。


ちなみに、ジェラルド兄様は早々に子爵領にお帰りになった。あまり留守にはできないらしく、婚約者も待っているので先に帰る事にしたそうだ。

帰り際兄様が私達に「もし両親が何かご迷惑をおかけしする事があったらすぐに教えて欲しい。自分の両親の事は知っているつもりだからね」とイタズラっぽく笑っていた。

叔父様と叔母様に限ってそんな事はないと思うが、その時は兄様に「またそんな冗談を…」と笑って返事をした。


…………………………………………………………………

「それではお嬢様お休みなさいませ」


「お休みなさいエレナ。また明日ね」

エレナは一礼して部屋を出ていった。


エレナの気配が消え静かになったのを確認してベッドから降りて動き易いパンツスタイルに着替えバルコニーに出る。

二つ先のバルコニーでは部屋から出てきていたルークが立っていた。

私はバルコニーの柵に乗りひとつ先のバルコニーに飛び移り更にルークのいるバルコニーの柵にも飛び移った。

無言で頷き合い順番にバルコニーの前に伸びてきている枝から枝へ飛び移り木の幹をつたい庭園に降り立ちそのまま暗がりの裏庭に走って行く。

そして裏庭での私とルークの秘密の訓練を始める。


初めは昼間庭園で遊び感覚で木に登ったり降りたりを繰り返していた。太い木の枝に並んで休憩していたら、目の前がお父様の執務室だった。私達のいる木から執務室までは遮るものがなく、窓越しに、窓を背に執務机に背中を丸めて座る叔父様とその脇で書類を腕に抱えながら何か机の上の物を指差して話をしているフランツが見えた。フランツが疲れた顔をしているように見えたのは気のせいかもしれない。

ルークと「大変そうだね」と話しながらなんとなく見ていると、ギョッとした顔でこちらを見るフランツと目が合ったような気がした。すぐにフランツは何もなかったような顔をして叔父様の方に目を向けていたけど、やはり木の枝に座っているのを見られたような気がする。

そんな事があり、見つかるとマズいのではないかと思い訓練は夜皆が寝てからするようになった。

私達は夜であっても不自由なく動ける。少しの明かりがあれば問題ない事を訓練を通して知った。

素早く走れるようになると、どこまで素早く、どれだけ長く走れるのか挑戦したくなり、高い所に登りそして降りられるようになると、どれだけ高い所までならできるのか挑戦したくなって夜の訓練は続いている。


そして今夜の訓練も終わりにしようと一旦木の上で休憩をしていた。その時ギィーと屋敷の裏庭側のドアが開いて男が出てきた。ランプを持ち裏門へ向かう。

その様子をじっと目で追っていた。隣のルークを見ると同じように目で追っている。

裏門の向こうがほんのり明るくなっているので誰か人がいるようだ。

カチャリと音がして裏門が開けられた。

四人の黒いマントを被った者が入ってきて、男の誘導(ゆうどう)で屋敷に入って行った。


何者?もしかして泥棒?緊急事態じゃないの!

隣でルークも同じ事を思ったようだ。

急いで地上に降り男達を追う。気付かれないように静かに、距離をあけて。


廊下の突き当たりで左に曲がった。姿が見えなくなったので急いで距離をつめようとしたらランプの光がどんどん近寄ってくる。どうやら四人の黒いマントを被った者達とは分かれたようだ。見つかるといけないので物陰に隠れた。ランプの男は私達に気づかずどうやら使用人棟の方に行ったらしい。きっと戻ってくる事はないだろう。問題は四人の黒いマントを被った者達を見失った事だ。




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