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卵料理と華胥の花  作者: 浅黄悠
5/12

葉擦れ

花を見て

誰もいなければ空のあたたかさ

知らない言葉を枕に

まだ探しているの?


小川の流れに草を投げて

流れていく速さをずっと見ていた

誰かが来て

同じく草を投げて

木漏れ日に並んで黙った


貰った種を植えて

氷柱花を作った

水泡を無くすのには工夫が要った

溶けるまでグラスに入れて

呼吸の無い食事をした


ほら、こっちに来てみてよ

かの人が書いた詩の通りじゃないか

雨のゆらぎに(おり)を思い出したけれど

忘れてしまった

この世界はあまりに眩しい


すべての底へ向かおう

何も持たず何も思い出さず

白夜に涌く泉は綺麗で

沢蟹は岩に咲く炎を横切った


これだけ満たされていて

あの人に会いたいと思うなんて

違うもう会っていたこれから会うはず

――いいえ、

あなたがもうその世にいないだけです。


ああ桜吹雪だけが見える自省の紛失

川辺の瞳


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