誤算
キーンコーンカーンコーン
4時限目の終わりのチャイムがなる。
あ〜やっと授業が終わった。
あのハゲジジイの授業で寝てるのバレたら宿題倍とかになっちまうから嫌なんだよな。
よし。とりあえず腹減ったから食堂にでも行くか。
「なあ、佐久間お前って弁当か?」
食堂に行こうとしたら瞬が話しかけてきた。
「いいや。弁当なんて作れないからな。今から食堂に行こうとしてたんだよ」
「お!じゃあ一緒に行こうぜ!」
「ああ、いいぞ」
「よし!それじゃあいこー」
「佐久間さん。ちょっといいですか?」
おいおい。またかよ。
「おい。なんでお前がこのクラスにいる」
「あれ?私同じクラスですけど知りませんでした?」
え?こいつ、同じクラスなの?
てかまじでなんなんだよこいつ。
昨日と今朝も話しかけてきやがって。
女なんて嘘しかつかないから関わりたくないんだよ。
「あ、あの俺っていります?」
瞬が申し訳なさそうに言ってきた。
「そうですね。用があるのは佐久間ですから。いらないですね」
「ちょっと辛辣すぎるよ!!」
瞬が悲しそうに言って教室を急いで出ていった。
またあいつ!
って。それよりもまずこっちだな。
「それより要件はなんだ?」
「弁当を作ってきたので一緒食べようかなと思ってたんです」
「すまんな。俺は瞬と食べるんだよだからお前とは食えない」
「そうですか、、、やっぱりこの方法しかないですね」
「おい。何を1人でー」
「佐久間さん」
笹倉が俺にたわわな身体を近ずけ小さな声で言ってきた。
「実は知っているんです」
知ってる?
何をだ?
「佐久間さん。女の人を信用できませんか?あ、それとも女と関われば前みたいなことが起こるかもしれないからですか?」
っ!!!
その言葉を聞いた瞬間、身体の中からとてつもなく汗が出るのを感じた。
何故だ!なぜこいつが俺の過去を知っている!
まさかこいつも俺と同じ中学校だったのか?
せっかく親に無理言って遠くの高校に通うことができたっていうのに。
「あ、別に脅しとかではありませんよ。ですが。そうですね。これだけは言っておきます。あなたの過去を全て知っている。ですので、今から一緒に屋上で食べましょう!」
こいつ!
俺がここで断ることの出来ないようにしてやがる!
もし、俺がここで一緒に食べるのを断れば教室にいるクラスメイト全員に俺の過去をいいふらす気か!
「ちっ!わかったよ」
「ありがとうございます!では行きましょう!」
ここはこいつにしたがっていた方がいいな。
クソ!やっぱり助けたのは誤算だったか。