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登校2

おいおい、まじかよ。

本人聞いてたじゃないか。

それ以前になぜこいつがここにいるんだ。


「こ、ここここれはどうも、さ、ささ笹倉さん」

「ええ、どうも。それで、私の胸をなんですって?」


あ〜これはやばい事になりそうだ。


「べ、べ別にな、なんでもあ、ありませんよ。な!佐久間!」


げっ!俺に振ってくるのかよ!

仕方ない。助けてやるか。

後で昼でも奢ってもらわないとな。


「あ、ああ。別になんでもない。聞き間違いじゃないのか?」


瞬が何度も大きく頷いている。


「ん〜?私の聞き間違いなのでしょうか?あ、でも佐久間さんが言うなら本当なのかもしれませんね!」


両手を合わせてそんなことを言ってきた。


こいつ、、こんな性格だったか?

出会った時はもっとたどたどしかったはずだが。

今は、、、なんというかヤンデレみたいになってるし。

それよりもこいつ昨日の俺の話を聞いていないのか。

関わるなって言ったはずだが。


「じ、じゃあそういうことで。さ、さよなら。さ、笹倉さん。ーー行くぞ佐久間!」

「ああ」

「あ、ちょっと待ってください」


「「え?」」


周りの生徒たちがザワザワしながらこちらを向いている。


『ねえ。今聞いた?愛梨様が待ってくださいって』

『え、ええ。しっかりと聞いたわ。あの愛梨様から待ってくださいなんて羨ましすぎるわ』


おいおい。周りのヤツらが変なこと言い出したぞ。

厄介なことになったな。

周りの目線があるから早く逃げたかったんだがな。


「いえ、江口さんは行ってください。用があるのは佐久間さんですから」


「は?」


こいつ何を言い出すと思えば俺に用がある?

冗談じゃねえ。

今、周りに人がいっぱいいる。

そんな中俺とこいつが2人でいたらなんて噂されるかたまったもんじゃない。

生憎今までの会話は少ししか聞かれていないはずだからここで逃げることもできる。


よし。瞬と一緒に逃げよう。


「おい、しゅー」

「あ、そういうことでしたらどうぞ!じゃあな佐久間!元気で!」

「って!おい!!」


瞬がものすごいスピードで走って逃げていく。


あいつ!!俺だけをおいて逃げやがった!


「佐久間さん」

「な、なんだよ」


やばいな。

何とかしてこいつと関わらないようにしないと。


「今日の放課後空いていますか?」

「放課後?」

「はい。放課後です」


また屋上か?


「なあ。俺さ、関わるなって言ったよね」


俺は声のボリュームを下げて言った。


「ええ。言いました」

「じゃあなんで関わるんだよ」

「お礼がしたいからです」

「お礼はいらないと言っただろ」

「じゃあ、そうですね。佐久間さんのことをもっと知りたいから、ではダメですか?」


こいつ。前もそうだったが諦めるきしないな。


「すまんが今日は予定があるから放課後は無理だ」

「そうですか。ではまた後で」


そう言って学校の方へ歩いていった。


ん?また後でってどういうことだ?

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