笹倉愛梨
初めて作ったのでおかしなところがあるかもしれないけど、最後まで読んでってください。
『おい!佐久間!亜沙香を殴ったそうだな!おい!』
『お、俺はそんなことなんてしてない!』
なんだこれは?
『していないことはないだろうが!!亜沙香は俺に、お前を振って逆ギレされて殴られたと聞いているんだ!!現に証拠だってあるんだ!!』
これは俺の過去か、、
確かこの後はーーー
『お、俺は亜沙香に告ってもいないし殴ってもいないんだよ!信じてくれ達哉!』
『無理だ!お前とはもう友達でもなんでもない!もうお前は俺たちやクラスの人に関わるな!!』
そうそう、達哉には信じてほしかっけど信じてくれなかったんだよな。
女と関わるからこうなったんだ。
だから俺はこの日を境に女を信用することをやめた。
♢
「は!!」
どうして今頃になって昔の夢なんか見るんだよ。
てか今何時だよ。
7時30分か。まだ学校には間に合うーーー
って今日は入学式だった!
やば!!早く準備しないと!
髪はそのままで、、よし!
「いってきまーす!」
まあ誰もいないけど。
この時間ならこのまま走っていけば間に合うか。
よし。とりあえず安心ー
「きゃ!」
「うおっ!」
「痛ってー、あ、君大丈ーっ!」
思わず息を止めてしまいそうになるほど美人だった。
髪は腰まである程の綺麗な黒髪。
顔はとても目が大きくまつ毛も長く、前髪が眉までかかっている。
出ているところはしっかりと出ていて誰が見ても完璧のような女性だ。
(可愛いけどこいつも人に余裕で嘘を吐くんだろうな)
って早く急がないと!
「すみません大丈夫ですか?」
「あ、はい私は大丈夫でーー痛!」
足首を抑えて痛み出した。
おいおい何が大丈夫だよ。
捻挫か?てかこいつも新入生かよ。
なんでこんな時間に。
あ〜もう。
「手当は学校でしてもらって下さい。俺が背負って運びますんで。」
「いえ、歩けます。」
「その足で?」
「は、はい」
「無理だろ。嫌だと思うけど学校まで我慢して。」
「嫌なんてそんな、分かりましたお願いします。」
♢
ふぅ〜疲れた〜
「あ、あの、ありがとうございました!」
その女の子が腰を90度ぐらいまで曲げてお礼をしてきた。
「いや、こっちこそごめん。俺は急いでいるんでこれで。」
「あ、お名前は!」
名前ぐらいいいか。
「佐久間だよ。風見佐久間」
「佐久間さん。本当にありがとうございました!」
♢
間に合わないかと思ったが普通に入学式には間に合った。
入学式初日に遅刻するなんて不良かよってレベルだからな。
「え〜それでは新入生代表、笹倉愛梨!」
「はい!」
この新入生代表ってどうやって決められるんだろう。
ん?てか今の声って。まさかっ!
「若い草の芽も伸び、桜の花も咲き始める、春爛漫の今日、ここ浅野森高校の門をくぐりました。」
やっぱり!!
今日助けた子じゃないか!!
新入生代表かってすごいな!
やっぱり新入生代表は可愛い人とかが選ばれるのか。
「これで新入生代表の言葉とさせていただきます。」
おっともう終わったか。
意外と早かったな。
この後は確かクラスで自己紹介だっけか。
♢
「え〜皆さんおはようございます。このクラスの担任の笹原めぐみです。今から赤坂君から順番に自己紹介をして下さい。」
始まっちまったよ。
なんて言うか困るんだよな。
「はい!俺の名前は赤坂雄二!気軽にって雄二呼んでくれ!趣味は遊ぶことで部活はサッカー部に入ろうと思う。クラスのみんなと仲良くしたいからよろしくな!」
パチパチパチパチパチパチ
まさかの陽キャかよ。
いや〜ああいうやつとは仲良くなれんな。
「はい!次!」
「はい僕の名前は池田紀章です。趣味はー」
なんか長くなりそうだな。
外でも眺めとくか。
お〜今日は晴天じゃないか。
朝は女の子にぶつかったりと不幸なことが多かったな。
お!なんだあの鳥!見たことねえぞ!
青色とか初めて見たな。すげぇ〜。
・・・暇だな。自己紹介終わったら寝れるのにな。
って次俺じゃねえか!
「はい!次!」
やっべ!何も考えてないや。
「え〜初めてまして。風見佐久間です。え〜趣味はありません。皆さんと仲良くしたいと思っているので、え〜よろしくお願いします。」
パチパチパチパチパチパチ
よし完璧だ!
即興にしてはよくやったぞ!俺!
「へ〜お前佐久間って言うんだな。俺は江口瞬。よろしくな。」
俺の前の席の男が話しかけてきた。
「あ、ああ。よろしく」
いきなり話しかけてきたからちょっとびっくりした〜
よしとりあえず寝よう。
「じゃあ俺は寝るから。」
「っておい。寝るのかよ。女の自己紹介聞かねえのかよ。可愛い女いるぞ。新入生代表の。」
ん?なんか大事なのが聞こえた気がするけど、まあいいか。
♢
「おい。起きろよ。もう帰りのホームルーム終わったぞ。」
ん〜なんだ?もう帰りの時間か。
「ありがとう。起こしてくれて。」
「ああ、なんたって友達だからな!」
友達、、友達か。
『おい!佐久間!亜沙香を殴ったそうだな!おい!』
っっっ!!なんでこんな時に思い出すんだよ。
「お、おい大丈夫か?顔色が悪いけど。」
「いや。大丈夫。そうだな。俺たちは友達だもんな!ちょっと用事あるから先帰るわ。」
「お、おういいけど。あ!なんか笹倉さんがお前を呼んでたぞ。お前、笹倉さんとどういう関係なんだよ?」
ん?笹倉さん?あ〜新入生代表の子か。
面倒なことになったな。
「あ〜別に何もねえよ。朝たまたま出会っただけだよ。」
「本当かにそれだけか?なにか隠してるんじゃないか?」
くっっ!こいつなかなか鋭いな。
「な、何もねえよ。」
「あ!なんかあったんだな。教えろよ〜っと思ったけど言いたくないならいいぜ。早く行ってこいよ。笹倉さんが待ってるぞ。あと用事は大丈夫なのか?」
「あ、ああ。ありがとう瞬。用事は大丈夫だ。どこにいるんだ?」
「屋上だってよ。」
「分かったありがとう。」
これで屋上行ってセクハラとか言われて嵌められたら俺の高校生活終わりだな。
面倒くせ〜。
行きたくないな。
でも行かないと明日なんて言われるか。