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体拭き拭き

9月になりました。早く涼しくなってほしいものです。

 僕は、汚れないように、ベッドにタオルを敷き、座る。


 ラジオ体操みたいに、大きく深呼吸する。


 タオルをタライにつけ、絞る。猿並みと言われた腕力では、正直ひたひただ。左の手の届く所に下着を置く。当然黒だ、ピンクは収納にしまった。捨てるのも外聞的に嫌だ。見られたらビッチ扱いされそうで。


 僕は目を瞑る。僕のレベルでは、まだ早い。目を開けてたら、また、血の海に沈む事になるだろう。レベル1で、ドラゴンに挑むようなものだ!


 ブラジャーをもたつきながら外しパンツも脱ぐ。右手にはタオルなので、難易度が高かった。座ってから、まずは、左手、持ち替えて右手、ひんやり気持ちいい!!しかも、ぷにゅぷにゅだ、僕の手!!タオルを絞り直して座り、両足、背中をいく。


「ゴクリッ!」


 意識してないのに、ツバをのみこむ。その音が、目を瞑ってるせいで、大きく感じる。


 僕の人生最大の難関だ!まずは、お腹の方からたぷたぷ汗を拭く。


 スライムが一匹!


 スライムが二匹!!


 目を閉じているせいで、感覚が研ぎ澄まされてる。よく、彼らは壊れないプリンに例えられてるが、何と言うのだろう、もっと弾力がある。水風船、いや、もっと柔らかい。低反発クッション、いや、もっと弾力がある。そうだ、スライムはスライム!そういう事にしとこう。

 なんか、とってもくすぐったい。言うなれば、脇をつつかれてるような…

 若干、頭の中がチカチカしてきた。顔が熱い気もする。これはやばい!我慢できない!!

 タオルを絞り直して、首まわりを拭く。ちょっとヒヤッとするが、最高に気持ちいい。どうしてもたまにスライムに触れ、そのたび硬直する。

 ああ、僕はスライム二匹とすら、まともに闘えないのか…


 伝説の英雄など、夢のまた夢…



 ……ところで、僕は今何してるのだろう……



 突然我に返る。ベッドに裸で座って、自分のスライムと戯れてる。

 客観的に考えると、英雄とは程遠い所にいるのではないだろうか…


「フフッ、キャハッ、フッ、フフッ、キャハハッ!!」


 くすぐったくて、どうしても声が出る。意を決して、回すように両胸を拭いている。


 やばい!めっちゃ柔らかい!


 僕のボキャブラリーでは、例えられないので、今後はいろんな柔らかいものを触って、近いものを探しだそう!!

 しかもでっかい、二つ合わせたら僕の頭より大きいのではないか…

 変な感じになる前にさっさと終わらせよう。

 次はお尻、ここもやばい!めっちや柔い!

 次はお股、エクスカリバーが無い事を嘆きつつ、ここは僕的にもっとやばいので、何も考えないように拭きあげた。


 下着を着けて目を開ける。自分の体を出来るだけ見ないようにしながら、ワンピースを被る。ウエストのとこが、おっぱいにひっかかって、上手く通らない。じたばたしてどうにか着る。脱ぐときどうしよう。生まれて初めてスカートはきました。とってもスースーする。そりゃそうだ、ほぼお尻丸出しですから。


 ロザリオと、マリーの認識表を首にかける。認識表をじっと見る。


 今頃は、冒険者として活躍してるはずだったのにー……


思ったより、沢山の方々に見て頂けてびっくりです。頑張ります。

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