表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/71

56、眠くない


リウグレッドは私を部屋に押し込むと、ベッドに無理矢理横にさせる。


「私、眠くありません!」


「あのねぇ、アルマたん。眠い眠くないの問題じゃないから。ほら、我が儘言ってないでお口閉じて!」


「い、や、で、す!こちらから出向けないなら、ラーシュをここへ呼んで下さい!ルア!ルアーッ!どうせどっかに居るんでしょ!?ラーシュを呼んでちょうだい!」


「アルマたん、勝手にルアを呼びつけないの!!休まないと治らないって言ってるでしょーっ!?」


ギャーギャー騒ぐ私にリウグレットは負けじと対抗してきたが、いくら言っても無駄だと悟ったのか、しばらくすると渋々ルアを呼びつけた。


「はぁ…。ルア…ラーシュ呼んできて。アルマたんが会いたいって言ってるから…」


「畏まりました。」


ルアが直ぐにその場から転移すると、リウグレットはムッとした表情で私を見つめる。


「もう!パパは意地悪してるんじゃなくて、アルマたんの為を思って言ってるんだからね!?いい!?ラーシュが来てもそんなに長い時間話すのは駄目だよ!あと、男に変化するのも駄目!」


「ベッドの上で変化なんてしませんわ!時間制限を設けるなら、リウグレット様も私の心の声を勝手に盗み聞くのはおやめ下さい!乙女の心の内を覗き見るなど裸を見るのと同じ、変態のする事ですわ!」


「へ、変態…!?」


ショックを受けるリウグレットにふんっと顔を逸らすと、そこにラーシュを連れたルアが現れた。


「アルマリージュ、どうした?私に用か?」


無表情でベッドに近付いて来るラーシュに、私はシーツをポンポン叩き自分の横に座るよう促す。


「ラーシュ!会いたかった!早く私の隣に座って!お話しましょう!」


笑顔で手招きする私を見て、リウグレットは慌ててルアに椅子を用意させた。


「ちょっアルマたん!何男をベッドに上げようとしてるの!?アルマたんのベッドに上がっていいのはパパだけ!ラーシュはここ!ここに座りなさい!」


「え?あー…はい。」


リウグレットに促されラーシュは困惑しながらも椅子に腰掛けると、私は再びリウグレットに噛み付く。


「リウグレット様!座る位置にまで口出ししないで下さいませ!それに、リウグレット様こそベッドになど上げませんわ!全く、どうして娘のベッドに上がれると思うのか…。さっ、では、もう用は御座いませんよね?早く出て行って下さいませ。」


イーっと歯を見せ威嚇する私に、リウグレットは怒るかと思いきや口元を押さえてワナワナと震えだした。


「くっ…反抗期…反抗期なの!?拗ねたり怒ったり威嚇したり…微笑むだけじゃないアルマたんも可愛すぎる!!」


…イカレてるわ。


半目で白ける私に、

「反抗期のアルマたんにこれ以上嫌われたら嫌だから出てくけど、ちょくちょく様子は見に来るからね!?」

と叫び、リウグレットは部屋から居なくなった。


「…驚いたな。アルマリージュがあんなにリウグレット様に言い返すなんて。前は微笑んで頷くだけの事が多かったのに。」


驚いてこちらを見つめるラーシュに、私は少し不機嫌な表情になってしまう。


「覚えてないから分からないわ。それに、何でも頷いてたらお風呂にまで入ってきそうじゃない!前の私は大丈夫だったのかしら…」


私がはっと記憶の無い昔のことを気にしていると、ラーシュに

「アルマリージュは花殿に住んでいたからな。花殿は男神は入れないから安心していい。」

と言われ、ホッとした。


それより、今はリウグレットの事などどうでもいいのだ。


ラーシュを呼んだのは他でもない。


私はどうしても神界に来る直前まで楽しみにしていた、武器談義がしたかった。


ラーシュが武器に興味があるかは分からないが、エリシオ、ライナ、ギルダ、双子と誰も居ない今、まともに話せるのは目の前のラーシュしか居ない。


私はワクワクしながら早速ラーシュの方へ身を乗り出した。


「ラーシュは武器を使った戦闘に興味はある?」


期待を込めてラーシュに問いかけるも、ラーシュは申し訳無さそうに眉を下げる。


「俺は基本的に武器はあまり使用しないからな…戦闘になる場合攻撃魔法を使うことが多い。丸腰ではマズいから剣は装備するが、特にこだわりは無いんだ。」


えぇっ、何て事!

かなり良い体格だから、絶対普段から大剣何かを振り回してるんだと思ってたのに!


私ががっくり肩を落とすと、ラーシュは慰める代わりに他の話題を振って来る。


「そういえばアルマリージュは人間界でも戦闘をこなして居たのだろう?どんな風に戦っていたんだ?」


どんな風にと言われても、現在私は公爵令嬢の為もっぱら護衛される側で帯剣する事が出来ないので、不測の事態が起きた場合は自分でその都度魔法で武器を生成している。


それをラーシュに伝えると、何故かラーシュは痛みを堪える様に顔を歪ませた。


「武器の生成…、そうか。アルマリージュは忘れていなかったんだな。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ