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これからも、魔法少女として

 ライブカフェバーイベントの数日後、サラとふたりで、社長を交えて反省会へ来ている。

「二人共、おつかれさん。本当にいいイベントになったと、瀬尾マスターも絶賛してたよ!」

「ありがとうございます」私たち二人は、口々に言う。

「で、サラちゃんに聞きたい。」

「え?なんですか?」

「君のところの魔法少女スーツ、どうだ?効果はあるか?」

 そう言われるとサラはうつむいてしまい、やがてゆっくり顔を上げると、小声で言い出した。

「実は、どこをどう調べても、魔法少女スーツがどうやって効果を出すかが分からず……実のところ、似たようなものを作っただけなんですよ……」

「真希ちゃんは? うちの魔法少女スーツは?」

「はい、とっても効果があります! 困ったとき、何度助けてもらったか……この間の、ライブカフェバーの時もそうだったし」

「ところで君たち、『プラシーボ効果』というのは知ってるか?」

 はぁ?という感じで社長を見上げた。サラも同じ気持ちらしい。

「もともと薬学の用語で、薬でもなんでもないものを、医者から『これは薬ですよ~よく効きますよ~』と言われて出されると、薬の成分が全くないのに、症状が良くなるというものだ。」

 私もサラも、口ポカーンとしている。

「つまり、魔法少女スーツなんていうのも、最初からなくて、ただの、それっぽい服」

 あいた口がふさがらない。

「つまりだ、真希ちゃん、今までうまくいったのは、全部、君の実力だ、誇っていい。」

 私の、実力……

 気がつくと、目から頬へ涙が伝っていくのを感じる。

「最初に言ったとおり、私は、現在の就職の状況を変えたいと思っている。実力は高くても、自信がないがために、なかなか色に付けない人が多い。真希ちゃんみたいにさ。で、これからどうする? 魔法少女スーツの秘密を知っちゃった以上、もうあの服を着て仕事することもないのだが」

「い、いえっ!」

「私、あの服、好きです! いくら効果がないとはいえ、私、あの服を着て仕事すると、やっぱり、力が出るんです! 私、これからも、あの服を着て仕事します!」

「そうか、そう言ってもらえて嬉しいよ。サラは? 下の派遣会社に、戻らなくていいのか?」

「実はもう、あの会社、やめちゃいました。やっぱり、ほかの会社から情報抜き出したりって、やっちゃいけないことだから。でも、魔法少女スーツは、それっぽいものとはいえ、私が自作したものなので、思い入れがあります。だから、御社で、あのスーツを着て仕事ができればいいかなと……」

「よし、決まりだ! 魔法少女プロジェクトは、続行! 真希ちゃんに加え、サラちゃんも、プロジェクトに加わってもらう! ただ、今言ってた、本当はただの服、というところは、くれぐれも内緒な!」

「はい! 私、頑張ります! サラ、これからもよろしくね!」

「ま~た、足を引っ張るんじゃないよ!」

「仕事の内容は、追ってまた連絡する。それでは、解散!」


「さ~て今度は、どんな仕事の案件、来るのかなっと!」

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