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アラサー魔法少女、派遣します!  作者: ふたぐちぴょん
第4案件『チラシサンプリング』
15/21

いろいろな会社のチラシ

 そろそろ真夏、炎天下でのチラシ配り、今日はコンタクトレンズのクーポン券。このスーツ、肌の露出が多い分、真冬も辛いけど、真夏も辛い。日焼け止め、持ってくればよかった……コンタクトレンズは、ディスカウントショップとは違い、受け取ってくれる率がかなり低い。受け取ってもらったラッキー、程度に考えないと。また受け取ってもらえない……こんなんばっか続くと、気が滅入ってしまう……

「お疲れ様」

 自転車で、サンプリング会社の人が来た。

「どう?うまく捌けてる?」

「それが、全然……」

「まあ、コンタクトのチラシは、難易度高いからね。さっきから見てたけど、元気がなくなってて、声も小さくなってたよ。この仕事は、チラシを受け取ってもらうのもそうだけど、それ以上に、声を出して、お店のアピールをするのが大事だからね。元気よく、声出していきましょう!」

 そうか。てっきり、受け取ってもらわなきゃならないと思い込んでいた。まずは、お店のアピールが大事なのか。よし、声出しには自信がある。やるぞ~!

「パワーコンタクトです! コンタクトレンズ、お安くなっております~!」


 今日は、居酒屋のチラシ。ここは、店の人が厳しく、よく見回りに来て、時間通りきっちりやらなければならないらしい。だから、安心して任せられる人じゃないとは入れないらしい。セリフも決まっていて、違うことを言ったり、アドリブをきかせちゃいけないとのこと。

「ご宴会・パーティ、お安くなっております~幹事の方には、3000円分のお食事券、プレゼントしております~!」


 今日はまた、別の会社のコンタクト。今回は私一人、一人現場。ちゃんとできる人じゃないと任せられない。私が使う立場でも、ちゃんとした人を選んでする。それだけ、誇っていいことかもしれない。やっぱり、コンタクトのチラシだから、受け取り率は悪い。だけど、先日言われたとおり、お店のアピールだから、ちゃんと声出ししなきゃ。

 配布時間が終了し、お店に戻る。店長さんが待っていた。

「どうも、お疲れ様~どうだった?」

「やっぱり、厳しいですね~」

「まあ、この暑い中だし、しょうがないよ。ところで、先日、変な子が来ちゃってさ~。仕事やる気がないこと。うちとしては、ずっと君に来て欲しいんだけど、今度いつ入れるかな?」

 すみませんが、サンプリング会社に問い合せてください。まあ、そう言っていただけるのは嬉しいのですが。

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