全然嬉しくないサプライズ
「と、言うわけでー」
「第28回」
「死因とかの教え合いっこ会〜!」
上から、アイ君、ライちゃん、ユキさんが何処から出したのかパフパフラッパと小さな太鼓を出してキャーっ、と笑ってるアイ君達にまたもや唖然。
っていうか、アイ君まだ頭から血を流してる。
「え、ちょ、何......」
「じゃーじゃーまずは、僕達からー!」
僕の言葉をガン無視して、アイ君とライちゃんが体を寄せ合って手を合わせた。
「僕らの死因は、サーカスのパフォーマンス中に照明が落ちてきてその下敷きになって死んじゃいましたー!」
キャピっ、という効果音がつきそうな位良い笑顔で自分の死因を語るアイ君に唖然呆然。
その横でライちゃんが密かにピースしてるし......。
「続いて僕は、ある奇病で病死したんだー!」
これまた良い笑顔で自分の胸をペスッと軽く手で叩いたユキさんに、比較的マトモな死に方をしてると思っちゃった僕に全力で鳩尾に拳を叩き込みたいです。
「次ゼロちーだよー?」
「......衰弱死」
「え!?凄い若そうなのに!」
っと、ついつい口をついてしまった言葉に全力で目を逸らす。
なんかさっきから全力を使いすぎだと思う。
「アキさんはどうして死んだんだい?」
「あ、バスで轢かれるというベタな死に方をしてしまった18歳です」
そっかー、と相も変わらずニコニコで話すユキさんに惚れ込みそうです。
「あれ、じゃあ、ゼロさんとユキさんの身体の異常って何なんですか?」
ふと気になり問うてみるとまずはユキさんが喋り出した。
「あ、僕はベロが青いんだー」
んべ、と舌を出したユキさんのベロは確かに真っ青だった。
「因みにゼロちーは包帯がなかったら目がポロリなんだよ」
ねー、と笑いながらアイ君がゼロさんに同意を求めるように笑いかけるとゼロさんは面倒くさそうにチッと舌打ちをした。
「じゃあ、アキちゃんの身体の異常ってなんなのかなぁ?」
「さあ?自分でもよく......」
ゴキっと嫌な音を立てたのはさっき伸ばしていた腕で、あり得ない方向に力なく曲がっていた。
「っ!ぎゃぁぁああああ!?」
自分の身体の異常に叫ばずして何をどうすれば良かったのでしょうか嗚呼、神よ......アーメン。