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嗚呼悲しきスタート

「え?」


「あ?」


拝啓お母様、お父様。

(わたくし)、アキには今とんでもない貞操の危機が目の前に超豪速球で迫っています。


僕の視界に広がっているのはなんか包帯を片目にそれはそれはグルッグル巻きにしたお口の端っこが縫い付けられている長くて黒い髪の世間一般で言うイケメンに分類される人のお顔と漂白剤をぶちまけたみたいなお空が入っていました。


「これはどう言うことですか」


「俺に聞かれても困る」


これは、状況から察するにあれか?押し倒されているのか?

やばい、本気で貞操の危機を感じ取りました。


目の前のイケメンさんは鈍いのか慣れているのか照れもせずにじーっと此方を見ています。

怖い怖い!地味に包帯に赤いのが付着している辺りが特に恐ろしいです先生!


「あのー......取り敢えずどいて...」


「お前は誰だ」


「あ、僕の発言ガン無視ですか」


目の前のイケメンさんは表情を一切崩さず僕に聞いてきたのですがとってもとっても答えにくいです。

何故なら、緊張せざるを得ない雰囲気の上、僕がえげつないほどのコミュ障だからです。

さっきの発言だって絶対に舌が(もつ)れて変な風に聞こえたはずです。

で、あるからして........


「おい」


現実逃避も許してくれないそうです、はい。


「す、すいませ、僕は、えっとその...アキ、と言いまして......」


「じゃあ、アキ」


「はぃ!?」


「俺の服を離せ」


「へ?ああああ!?」


僕はいつの間にかイケメンさんの黒いパーカーを力一杯握り締めていたらしく、慌てて離すとイケメンさんはスッと上体を起こしてついでに僕も腕を引いて起き上がらせてくれました。

あら紳士。



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