命宿す
命をひとつ宿した
自分以外の命が自分の中にある
不思議
高くあがり低く沈む
ちぎれて繋がる
繰り返し繰り返し
命の神秘なんて
傍観している場合じゃない
育みは
結ばれた絆を断ち切ることから
始まる
それまでは長いプロローグ
これほど密着する時期は
二度とないから
折角だから
私が見たもの聞いたもの
噛んで含めて教えてあげよう
空の色、雨の音、鳥の鳴き声
心地よい音楽、おとぎ話
新しい命に会いたくて仕方ない人たち
本当はこわくて震えている私のことも