今日も保険委員会は大忙しです
初投稿です。拙い所もありますがよろしくお願いします。こんな保険委員会もあったら面白いかなっと。
「広場にて青と緑の喧嘩確認。フラグの立っていた女子生徒二人は別の場所に誘導済みです」
「了解。これで彼女たちの死亡フラグは折れたわね」
「これで今週に入って三回目ですよ。いくら何でもフラグ立ちすぎじゃないッスか?」
「仕方ないじゃない姫が複数のルート同時に攻略してるんだから。その度にフラグ立つのよ。それにこれは私たちにしかできないことだし」
委員長の言う通りこれは私たちにしかできないことです。この世界がゲームであることを知っている私たちにか。
この学校の保険委員にはある共通点があります。
それは転生者であることです。かくゆう私も転生者です。入学式当日に前世の記憶を思いだしました。そしてこれが一番重要となってくるのですがこの学校が「帳の彼方」という女性向け恋愛シミュレーションゲームの舞台だと知っていることです。
前者はいいとして(本当はよくありませんが)問題は後者です。「帳の彼方」というゲームは別名を鬱乙女ゲーというくらい鬱エンドそして鬱ルート発生が多い恐ろしいゲームです。
設定自体は、偶然により生徒会のメンバーが妖だと知ってしまった主人公が彼らと時に対決したり時に協力しながら親愛を深めていくというベタなものなのですが各攻略ルートで必ずといっていいほど主人公のクラスメートや友人が消えます。
酷い時には学校壊滅。生存者なしというパターンも。もちろん主人公にも死亡フラグ立ちます。心中エンドとか。狂愛エンドで。
なぜこんなにも死亡フラグが乱立するかといえば一重に攻略対象が妖であるためだと言えるでしょう。力を制御出来ず赤の他人を傷つけてしまい傷心している所に主人公が慰めにくるという一連の流れがテンプレ化しているのです。
この場合一番救われなくてはいけないのは巻き込まれたモブなんですけどね。
そんなわけで一番救われなくてならないモブ(私たち保険委員会も含む)を救うために私たち保険委員は毎日死亡フラグ折りにせいをだしています。
今日も「死亡フラグは回収される前に折れ! 跡形もなく徹底的に」を合言葉に保険委員会は活動してます。