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D・H  作者: ララ
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皆と皆の気持ちと決意と

朝がきた。



いつの間に寝ていたらしい。



アリスはいつの間に外にいた僕をみて驚いていた。




「あれ??なんで悠太外にいるの??」




とりあえずウミに兄ちゃんのこときいてたんだーなんていう気はない。

(いっちゃったら何のために皆が寝るの待ってたかわかんない)



だからとりあえず寝ぼけたってことにしといた。




「なんか寝ぼけちゃって。トイレにおきたんだけどそのままここで寝ちゃったみたい」



嘘は得意だ。



っていうか自分で言うのなんだけど要領いいと思う。



下の子ってたいていそうなのかな?



兄ちゃんはあんま要領よくなかった。




「ふ〜ん」



アリスがまだ怪しんでるので話題を変えなきゃって思った。




「ねぇ!能力開花してよ!!」



「ああ…。だって悠太集中力ないんだもーん」



アリスが少しめんどくさそうに言う。



「だってー…」



僕がしょげてたらウミが想像してなかったことをいってくれた!




「僕が能力開花してあげるよ」




「え!?」




これには僕だけじゃなく怜もアリスもびっくりしてた。




だってあのウミがだよ!?



昨日で少し距離が縮まったってことかな??



それとも僕が悠里の弟だから??




「アリスはそもそも能力開花させるのに向いてない。僕のほうが得意だ」



そういってウミは焚き火の片付けをし始めた。



アリスは少し悔しそうに「ふーん」といって果物をとりにいった。



怜と僕は顔を見合わせて少し笑った。








俺(怜)と悠太とウミの三人になった。



ウミは焚き火を片付け終わると座り込んで海をみていた。




ここは崖っぷち(のようなとこ)なので海が見渡せる。



潮風も気持ちいいし、俺もすごく良いとこだと思う。




ボーっとしながらウミの背中ごしに海をみてると悠太が思いついたようにウミのそばへ駆け寄った。



「あ!!ウミウミ!!!」




「何?」




悠太に対する「何?」って言葉。




昨日と今日じゃなんか違う気がする。




そう、俺は昨日悠太がウミのとこへ来る前からおきていた。




「アリスさー、一人じゃ大変じゃん?果物もってくんの!!!だからぁ、ウミいってあげなよ!」




「…僕が?」



ウミがあからさまに嫌そうな顔をした。



ウミとアリスって友だちなんだっけ?



まさか昔の好き合ってたーとか恋仲なんじゃないだろうな。



だったらおもしろいけど。



「そ!ウミが!」



そんな嫌そうな顔をしたウミを知ってか知らないでか悠太はせかすようにウミを引っ張る。




「…」



ウミは少し迷ってるみたいだ。



そんなときに?悠太の口から想像外のことが!




「ほら!今話さないと…ね?友だちなんでしょ?」



なるほど。



やっぱ友だちか。



アリスから聞いたんだな。



「…まぁ…」



ウミが曖昧な返事をする。




「だったら…ね?」



悠太がにこっと笑った。




「わかったよ…」



ウミは重い腰をあげて森のほうに向かっていった。



ウミもずいぶん素直になったもんだ。



悠太が悠里の弟だからか?



それとも悠太と仲良くなった?



いや…それとも本当はアリスと話す機会がほしかった…?




なんにせよこのまま気まずい気持ちをひきずってるのは良くないもんな。



それにしても悠太って…




あなどれない!!!


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