「和解」
「遅いね〜…。二人…」
悠太君がため息をつく。
完全に悠太君は今能力開花をする気はないみたいだ。
「…私おもったんだけどさぁ、あの二人…帰ってくるかな?」
アリスが意味深なことを言う。
「そっれてどういうことぉ?」
リンが不思議そうな顔をする。
俺もわかんない。
「もぉ〜っ!!わかんないわね〜!!だって気まずいじゃないの!仮にも未遂だとしても人殺しよ??しかも相手はお兄ちゃん。そんなこと皆が知ったら中々これないにきまってるでしょ?」
あ!
そうか!!
俺らはやっと気付いた。
リンも悠太君もハっとした顔をした。
ウミは違ったけど。
「普通そうだろ」
といって少しどうでも良さ気な顔をした。
ウミは怜に怜の事情があるにせよ好きにはなれないってことだ。
まぁ仕方ないのかもしれない。
ウミは多分人一倍正義感が強いんだと思う。
それが少し違った方向にいってしまっただけなんだ。
「じゃあ早く焔達を見つけたほうがいいんじゃない?」
悠太君の呼びかけで俺らは焔達の元へ急いだ。
リンの案内でワープすることにした。
着いたとこは一本の大きな太い木の下。
「ここよここ。焔ちゃーん!!!怜ちゃーん!!!」
リンの声がこだまする。
けど返事はない。
「怜ーーー!」
「焔ーーー!!」
みんな呼びかけてみる。(ウミをのぞいて)
だけど返事はない。
「やっぱりいっちゃったんだ…」
悠太君がポツリとつぶやいた。
俺らは一気に言葉を失って呼びかけもしなくなってしまった。
二人は本当にどこかにいっちゃったのかな?