「憎しみ」
ワープしてついた先は洞窟のようなところの前。
「こっから先は一言もしゃべるなよ」
なぜか怜がみんなに注意を促す。
怜は狂った魔術師の知り合いなのか?
みんな足音をたてないようにそろそろと先へ進んでいく。
すると光がみえてきた。
ウミが殺気立ってるのがわかる。
最後はすばやく一気に光のあるところへでた。
皆すばやく手をかざす。
いつでも能力をだせるように。
そこにいたのは男か女かよくわからない…シルクハットのようなものを被ったやつだった。
でもなんだか透けてる…。
「幻…。幻を使ってメッセージを残したんだ」
怜が少し悔しそうな顔をして言う。
「そうか…お前!」
ウミが何かをいいかけた途端狂った魔術師の幻は話し始めた。
「よくきたねぇ…。すぐくると思ったww皆一緒だね?そうだよねぇ。そうなるって分かってた。そのためにウミをみんなが来るまで寝かせておいたんだからww君はなんと2日間眠ってたんだよ。ウミ。それはそうと…率直に言うと君たちは失格だね。それじゃあ私に到底かなわない。悠里もこれから強くしなきゃいけないし…。だからね、次僕等が会うときは世界を滅ぼすときだ!」
「なんだって!?」
狂った魔術師の狂った発言に俺らはみんな反応した。
世界を滅ぼすときって…チャンスは一回ってことかよ!?
「私はウミと違い世界は一気に滅ぼす。一日でね。ああ…オーストラリアと中国の少しの心をとったことには礼を言うよ。ありがとう。それからねぇ…いっておくけど私は心をとるだけでなく肉体的にも人間を滅ぼすつもりだから。それじゃあね♪」
言いたいだけ言うと狂った魔術師の幻は消えてしまった。
「冗談じゃないわよ!!!」
アリスはそういうと目をつぶった。
どうやら狂った魔術師の気を探してるらしい。
「無駄だよ。アイツ気隠してるから」
怜がそうアリスに言い放つ。
「本当だ…みつかんない」
アリスが落胆する。
ウミがまた口を開いた。
「お前…怜…狂った魔術師の弟だね?」
ウミは何もかも見透かしたような目で怜をみる。
「「「「え!?」」」」
俺らはみんな反応した。
焔も知らなかったことに俺は少しびっくりした。
「そうだよ…」
怜が言いづらそうに答える。
「やっぱり…」
ウミは小さくため息をついた。
「なんだよ?」
怜がウミの反応を見て睨む。
「別に…。少し狂った魔術師の幼少時代をきいたことがあるんでね」
「何が言いたい!?」
怜はものすごく怒っている。
「言っていいのかい?」
ウミが見下すような顔で少し微笑んだ。
怜が飛び掛る…!!
と思った瞬間に飛び掛ったのは焔だった。
「なんなんだよ!お前!」
「うわっ…!離れろ!」
二人はそのまま地面に倒れこんで暴れた。
「焔っ!もういいから!」
怜の言うこともきかない。
アリスの言うことも。
そして俺の言うことなんか勿論きかない。
リンが大きなため息をついた。
そして手をかざした。
その途端焔とウミは水の玉の中にすっぽり入った。
「ぎゃーぎゃーうるさいわね〜。もう!」
二人は苦しそうだ。
「それ…すごい技だね;;水なくても水操れるんだ;」
俺はあっけにとられてのんきなことをリンに言った。
「水を召喚しただけよ〜ww」
すごいといわれてリンは嬉しそうに笑った。
水の中の二人はつかみ合うのもやめてじたばたしている。
どうやら中から外にはでれないらしい。
慌てて怜は焔を引っぱりだした。
そして俺はウミを…。
だけど引っ張り出したとたんに怒鳴られた。
「触るな!!」
一瞬空気が止まった。
その空気を動かしたのはアリスだった。
「いい加減にしろ!!」
バッチーン!!
アリスの平手打ちがとんだ。
ウミはびっくりしている。
勿論みんなも。
アリスは相当怒ってる…。
「このひねくれ者!!!」
そう言ってウミの胸倉をつかみもう一発食らわせようとした。