表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
D・H  作者: ララ
57/137

「協力」

ワープした先は無人島のような場所だった。


木がいっぱいあって…。


ここは砂浜。


見渡すと人が一人倒れていた。


「誰か倒れてる!」


俺たちはその倒れてる人のほうへ走っていった。



そいつは話によくでてくる男に見た目そっくり。


そう思った途端そいつを目にしたみんなが叫んだ。


「ウミ!!!」


そう…その倒れてる奴はウミだった。


あの日悠里を連れて行った日からちっとも変わらない。



「ん…?」



ウミがおきた。


そして俺らをみると悲鳴をあげた。


「うわあああああああ!?」


かなり警戒している。


こうしてみるとウミ少しやつれたかな?



俺らはウミを少し囲むように見ていた。


ウミは慌てて俺らの輪の中から抜けて俺らにむかって叫んだ。



「なんでお前らがここにいる!?」



すごく必死だ。



「世界を滅ぼすのを阻止しにきたのよ!!」


アリスも負けずに叫び返す。



「ふっ…ははははははははははは!!!」



ウミが笑い出した。


狂ったように。


その光景はなんだか異様だった。


「世界なんてもう僕は滅ぼせない!!悠里は捕まってしまった!!!」


ウミはずっと笑い続けていた。


俺はギクッとした。


悠里が…つかまった!?


「おい…!!悠里が捕まったってどういうことだよ!?」


俺はウミのむなぐらをつかんで揺さぶった。



「つかまったんだよ。狂った帽子屋に。もう終わりだ。世界は滅びる。僕と共に。悠里は戻ってこない。永遠に。会えたとしてももう悠里は悠里じゃなくなってる。絶対に」



ウミの目から涙が零れ落ちてきた。


なんだ…?


こんなに人間味のあるやつだったのか…?



「ウミ…」


アリスも驚いているようだった。


悠里が変えたのだろうか?


こいつを。


ウミを。


その悠里が狂った帽子屋につかまった?



「その話…詳しくしてくれ」


俺はウミの胸倉を離して肩に手をおいた。


ウミの目にはもうなんの光もなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ