「たくらみ」
やみくもに走って走ったものだから焔は見事迷子になっていた。
時刻はもう夕方。
あ〜…。クソッ。
ここどこだよ?
俺(焔)の馬鹿…。
大体リンが悪いんだ!
変なこと言うから…。
あ〜ぁ…。
これからどうするかな…?
誰か声掛けてくれないかな?
最も俺はワープ少しも使えないけど。
あ〜ぁ〜…。
どうしよ…。
そう思いながら歩くこと30分。
少し人通りの多いとこにきた。
(拓斗の家より大きな建物がたくさんある…)
きょろきょろしていると誰かに声を掛けられた。
「あら…?焔君?」
「え…?」
誰だ?俺を知ってるやつは!
振り返るとそこにいたのは…
「拓斗の…母さん…?」
「そう!ここらへんなの?家」
「いや…ここらへんじゃない…」
家はもうひとつの世界とか思ったけど言うのはやめた。
「そうなの」
拓斗の母さんは俺ににっこり笑ってみせる。
拓斗の母さんは結構若く見える。
というかきっと実際若い。
「?焔君何かあったの?」
ドキッて心臓がいった。
なんでわかるんだ?
そんな落ち込んだ顔してたかな?
ってかなんでこんなに俺にかまう?
向こうの世界ではそんな奴滅多にいない。
言おうか…?
でも恥ずかしい。
迷子になったなんて;;
でも言わなきゃ帰れないし…。
あぁ!いいこと思いついた!!
「こっこれから拓斗んち行くんだ!!!」
「あら?そうなの!!じゃあ一緒に行きましょ!」
「おうっ…」
なんか調子狂うな…。
拓斗の母さんによると拓斗んちはこっから15分くらい。
なんだ。
結構近くまで来てたんだな。
(15分ってどれくらいかよくわかんないけど)
歩いてる間に拓斗の母さんは俺にいろんなことを聞いてきた。
家はどこらへん?
拓斗と学校同じなの?
そんな感じの質問。
全部適当にごまかした。
そして拓斗の母さんが俺を見てとんでもないことを言い出した。
「私…昨日焔君たちがきてくれて安心した」
は!?
何だ?そりゃ!