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D・H  作者: ララ
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「糸」

がしっ。



「!? なんだよ? 離せよ!!!」



僕は精一杯力をこめた。


・・・はずなのにびくともしないで少年はまだ僕の肩をつかんでる。


なのに不思議なことにちっとも痛くない。




「僕と一緒に世界を滅ぼさないかい?」




また変なことを言い出した。


世界を滅ぼす?


何を言ってるんだ?こいつは。



「馬鹿いってんじゃねーよ!!!」




僕は銀髪少年をまた睨んだ。



銀髪少年はぱっと手を離した。



そして




「まあいいさ。 君は適合者なんだ。 すぐまた滅ぼしたいって思うよ」




そうつぶやいてふっと消えた。



そう消えたんだ!



僕の目の前で!




「うっうわああああああああああ!」




僕は怖くて悲鳴をあげて全速力で駆け出した。



走って走って走った!



あわてて家へ逃げ込んだ。



真っ青だった。



さすがに怒っていた母さんもこれには驚いて「どうしたの!?」と心配そうにしてくれた。






そう・・・。






とても心配してくれたんだ。





とても。







その日はすぐにベットに入った。




でも中々眠れなかった。



全部アイツ(銀髪)のせいだ!



あいつ一体なんだったんだ?



幽霊?



まさかな・・・。



でも・・・。



「世界を滅ぼす」ってどういうことなんだろう?



俺が叫んだ「こんな世界なくなればいいのに」っていうのははずみだったわけだけど・・。



あいつにも何か世界を滅ぼしたい理由があるのかな?



きっと俺たちは皆心のどこかで一度は世界にきえてもらいたいと思ったことがあるんだろうな・・・。



けどそれは決して本気じゃないんだ。




本気じゃない。




でもこの時の俺は気がつかなかったけどアイツの前ではそんなこといってはいけなかったんだ。



たとえはずみであったとしても。




世界がなくなればいいなんて願っちゃいけなかったんだ。




他人に心の闇をみせたらいけなかったんだ。

















だってつけこまれる。



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