第6章「たくらみ」
そんなこんなで俺(拓斗)の家には居候が三人も増えた。
…ってムリ!!!!!!!
ムリだけど三人は地球にいるっていう…。
まぁどうしてこうなったかは今話すよ。
昨日の夜突然やってきたこの三人。
ウミを探してここまできたらしい。
世界を滅ぼすなんて面白いことはないとか言って。
そんなことを素直にアリスにいったものだからアリスは猛反対。
絶対に居場所を教えないって言ったんだ。
何十分も言い合いが続いて…その内にアリスがシールドはって閉じこまっちゃったから焔は大激怒。
それでもアリスはウミの居場所を言わなかった。
これ以上敵を増やしたら大変だって。
そうしたら怜がじゃあ世界を滅ぼすより楽しいこと体験させろよとか言っちゃって…。
で、その楽しいことを見つけるために俺たちのとこにいる。
とりあえず敵にはならなかったけど…今のとこ。
だけど昨日は友だちとめるっていって泊めれたけど今日はさすがに無理。
ただでさえ昨日泊めるとき母さんの反応微妙だったのに。
そしたら自分の寝床くらい自分で探すっていいだした。
探してる内にウミたちをみつけなきゃいいけど。
もう悠里とウミはオーストラリアの子どもほとんどの心をとった。
ニュースじゃ大騒ぎだ。
そろそろとめに行くってアリスは言ってたけど…。
こんな大事なときになんでこんな厄介な客がまい込んで来るかなぁ…。
こいつらを手なずけるので精一杯になりそうだ。
本当に…どうしよ…。
世界が滅びるって実感はないけど…。
早く悠里を取り戻さなきゃ!
なんだか一日一日がたつたびに悠里がどんどん遠くに行くようで怖い。
最近は夢にも出てくる。
悠里が俺やアリス、母さん父さんみんなの心をとろうとする夢。
俺は必死で抵抗するけどかなわない。
アリスの心がなくなり母さんの心が…父さんが…みんな抜け殻になっていく。
世界は静かになって…。
人間は息しかしなくなる。
でもそれは綺麗な世界。
悠里がやろうとしてることが悪なのかは正直わからない。
でも俺はそんなのどうだっていいんだ。
俺の世界が帰ってくれば。
それだけで良い。
それだけのことがこんなに難しい。
世界は広い。