「糸」
どこにいけばわからないからとりあえず公園をさまよってる。
「あ〜! もう! 最近本当やだやだやだ〜!! こんな世界いらないよ!」
つい公園で叫んでしまった。
まあ夜だから誰もいないわけだけど。
一応あたりをみまわしてみたけど誰もいない。
安堵とともになんか・・・恥ずかしさがでてきた。
何さけんでんだろ。
僕・・・。
その時上のほうから声がした。
「この世界がなくなればいいって・・・そう思ってるんだ?」
上を向いたら一人の少年が木の上から僕を見下ろしてる。
「う・・っわ!?」
僕は驚いてつい悲鳴をあげてしまった。
「ふふっ。 何驚いてるのさ? 情けないなぁ・・」
銀髪のその少年は第一印象最悪だった。
まず発言がムカついた。
情けないだって?
そんな夜に木の上に銀色の髪した少年がいたら誰だってびっくりするじゃないか。
しかも笑い方もなんか馬鹿にしたような感じ・・・。
「・・・別に驚いてなんか無いよ!」
僕はキッと銀髪少年をにらんだ。
「こわいなぁ・・。にらまないでよ・・」
また少年はにやにやしている。
なんか腹立つなぁ・・・。
「なんなんだよ!? お前!」
その少年はなんというか・・髪の色もだけど全体的に奇妙な格好をしていた。
コスプレみたいな・・・。
しかもこんな夜に木の上にいるなんて。
普通じゃないと思った。
銀髪少年は木の上からいきなり飛び降りてきた。
これにも僕は驚いてまた「ぎゃあっ」て悲鳴がでそうになった。
・・・おさえたけど。
「ははっ。 またびっくりしたでしょ?」
いちいちムカつく奴だ。
「・・・」
「僕は名前はないよ」
やっぱり変な奴だ。
関わらないほうがいい。
そう思って銀髪少年に背をむけた。
・・・が肩をつかまれた。