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D・H  作者: ララ
23/137

「同盟」

空が暗くなり…窓の明かりもきえてきて真の暗闇が世界を覆う。



本当の夜がやってきた。




(やっと…話せる)


もう一人のウミの家の明かりがすべて消えてから約30分。



注意深い彼女が安心してもう一人のウミの部屋に忍び込むにはそれくらいの時間が必要だった。




ワープしてもう一人のウミの部屋に忍び込む。




もう一人のウミは眠っているようだ。




「おきて…。話がしたいの…」



小声でもう一人のウミを起こす。



以外にもすぐに彼はおきた。



そして彼女はサッとすばやく彼の口を封じた。



驚かれ叫ばれる前に。



そしてまたワープした。





場所は皮肉にも悠里とウミが「世界を滅ぼす」と誓ったあの公園だった。




もう一人のウミの口から手を離してやると彼はものすごく怒っているようだった。



「いっ…一体なんなんだよ!?」



「ごめんなさい。話がしたかったの」



「話…?」



「あなたあまり驚かないのね。もっと驚くかと思った」



普通の子ならばいきなりワープさせられ気づいたら公園に見知らぬ少女につれていかれたという時点で驚くだろう。



「まぁ…。今さらおどろかねーよ…」



もう一人のウミはわけありのようだった。



「ふぅん…。何かあったみたいね…。それともさすがもう一人のウミってとこなのかな?こんな平然としているなんて」



「もう一人の…? 何いってんだ…? お前もしかして…悠里を連れてった銀髪となんか関係あるんじゃないか…?」



「悠里って…あのウミといた…? あんたウミの…悠里の知り合い!?」




運命とはまさにこのことだろう。



彼女のたどり着いた町は悠里の町で彼女がみつけたもう一人のウミとは…。






「名前は…?」







「大木…大木拓斗…」




そう。拓斗だった!




もう一人のウミは拓斗だったのだ!



そのことをウミも悠里もまだ知らない…。



知っているのはこの名も無い少女と拓斗のみだった。




そう世界を滅ぼそうとたくらんでいる者ウミと悠里を探している(必然的に世界を守る)者は同一人物だったのだ!!!




「こんな偶然…いえ…これは運命なのよ! あなた悠里の何!? どこまで事情を知っているの!?」




目を見る限りこの少年(拓斗)の目に闇はみえない。




うまくいくかも…!




世界を救ってくれるかもしれない!




「俺は…俺は悠里の幼馴染なんだ!ある日突然銀髪の男が悠里を連れてった!闇がどうのとかわけわかんないこといって…フっときえたんだ!俺の前から!手品みたいに!!」




拓斗は本能的に理解した。




この女の子は自分と同じ。




何か目的がある。



そして拓斗と女の子の目的は必ずどこかでつながっている。



この子が悠里を連れ戻す鍵だと。



「やはり…ウミだわ。あいつらは二人で世界を滅ぼそうとしてる! この世界はもう少しで終わってしまう!」



女の子は拓斗にウミと悠里のやろうとしてること、拓斗と女の子の世界は元は一つだったことなどを話した。



拓斗はすべて信じた。



そして喜びがこみ上げてきた。



これで悠里に繋がった!と…。



また、女の子も喜んだ。



これで世界はすくわれる!



世界の運命を左右する駒はすべて揃った気がした。








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