「同盟」
もうあいつ…ウミって名前もらったんだっけ…?
ウミの奴信じられない!!
本当に世界を滅ぼそうとしていたなんて!!!
昔はあんなに闇の多い奴じゃなかったのに!!
私がおかしいの!?
あの世界を見ても世界を滅ぼそうと考えるくらい憎くならない…私が変なの?
…うんん。
変だっていい!!
私はあの世界を守ってみせる!
たとえウミと…もう一緒にいれなくなっても。
そのためには私も仲間が必要。
でも都合よく仲間に適した人間いるかな?
とりあえず日本へいってみよう…。
あっちの世界の私がいたところはこっちの世界の日本だった…。
もしかしたらもう1人の私がいるかもしれない…。
そうしたらきっと意思は同じ。
話をすれば協力してくれるはず…。
急がなきゃ!
取り返しのつかなくなる前に・・・。
すべての希望をもって。
私の故郷。
もとは一つだった場所。
日本へ…。
日本へ着いた。
…はいいけどうまく適合者がみつかるだろうか?
もう一人の私の気は感じられない。
私の力はワープと「気」を感じ取ることなど。
これがまた難しくて集中しないと「気」を感じ取ることができない。
さぁ…。神経を集中させて。
私を見つける。
…いない。
みつからない。
…!?
30分たってようやく見つけたのはあいつ…もう一人のウミだった。
力強い目をしてる…。
なにか目的があるみたい。
でも…でももう一人のウミってことはアイツも世界を滅ぼそうなんて考えてるんじゃ…?
…まずは話してみよう。
とりあえずもうひとりのウミと話すためにワープしたところは偶然にも悠里のいた町だった。
(話しかけたい…けど駄目ね…。他にも人間がいる)
その時もう一人のウミは友だちと一緒だった。
しかしその目は虚ろで心ここにあらずといった感じだった。
(何か思い悩んでるみたい…)
とにかく夜を待つことにした。
そしてこのもう一人のウミが一人きりになったときに話す。
夜がまちどおしかった。
今まで生きてきた中で一番時が過ぎるのが遅かった。
…というよりもこんな風に時を感じることすら珍しかった。
その夜は世界にとって救世主が現れた夜となった。