3日前
拓斗にもらったガイドブックを一通りみた。
多分ここだわ…。
アメリカってとこね。
だけどすごい広さ…。
信じられない!
でも大丈夫。
私絶対みつけだすんだから!!
精一杯集中してあらゆる気を拾う。
この気は違う…。
懐かしい気はあればすぐに飛んでいかなきゃ。
それはあの人かもしれない。
私の愛しい愛しい初恋の人…。
この思い告げれなくたって最後かもしれないから…だからとりあえずみておきたいの。
彼の元気な姿を。
どんどん気をみつける範囲を広げていく。
1km先…
2km先…
10km先…
!?
いた!?
この気は覚えがある(気がする)
南に10kmくらいね!
ワープしなきゃっ!!!
ワープ!!!!!
まわりにいた人たちが消えたリンをみて驚いたのは言うまでもない。
ついたところは自然がたくさんあるさっきとは全然違うところだった。
「ここ…」
やっぱりここだわ…。
あのむこうにある教会に連れて行ってもらったもの。
まだここに住んでたのね。
懐かしいわ〜…。
っていってもそんな長い時間ここにいなかったけど。
覚えてる私もすごいわよね。
まぁ衝撃的な出来事だったものね…。
リンは少しこの辺を散策することにした。
ここは小さな村で、牧場がたくさんある。
畑も。
あ〜…風が気持ちいわ〜。
のんびり歩いてると後ろから誰かに呼び止められた。
「あれ!?ねぇ、君、ちょっと!!!」
もしかして…アレックス!?
ふりむくとそこには一人のおじさんがいた。
「みかけない人だね〜!」
なんだアレックスじゃないの…。
「えぇ…まぁ…」
私は曖昧な返事をしておいたわ。
さっさとそこを離れようと思ったのにこのおじさん…中々いなくならない…。
「こんなとこに何しにきたの?」
「いえ…ちょっと人探しに…」
これは嘘じゃないわ。
「人探し…。君…昔少しの間ここにいなかった?アレックスと一緒にいた…」
「アレックス!!!!!!!」
私ついすごく反応しちゃった!!
そう!その通りなのよ!!
ってかなんでしってんの?このおっさん。
「やっぱりそうなんだ?その碧の髪は忘れねぇ!俺のこと覚えてないかな?教会で何回かあったんだけど」
「あ…!!よくキャンディくれた?」
「そうそう!!」
思い出したわ!
懐かしい!
「いつの間に君いなくなってたからみんなびっくりしてたよ。アレックスはただ帰ったっていうしねー。なんせ君が来たときもここらの人は大騒ぎだったよ。子どもが一人いきなり迷い込んできたっていうんだから。警察に連絡しようとしたよ」
「警察!?」
「そう。警察!だけどアレックスとアレックスのじーさんがとめたんだ。心配するなーとかいって。んで、散々みんなで相談した結果連絡しなかったんだ」
「そうだったの…」
アレックスはおじいさんと二人暮らしでおじいさんも優しかったわ…。