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D・H  作者: ララ
104/137

3日前

「じゃあそろそろいこうか」



狂った魔術師は悠里に問いかけた。



「うん。アンタがもういいなら」



悠里は静かに頷く。




待って!!



って叫びたいのに言葉がでてこない。




悠太君は泣きじゃくっている。




そして狂った魔術師が背をむけたと同時に焔が叫んだ。




「拓斗!!!力!!」




そうか!!



忘れてた!!



俺には奇跡を呼ぶ力がある!!!




でも無理だった。



隙のない狂った魔術師のシールドによって能力は無効となった。




「そんな…」



俺はへにゃっと地面に座り込んだ。




「最後の3日間有意義に使うんだよ?悠里以外の大事な人に会いに行ったりしたら良いんじゃない?」



狂った魔術師はそう俺らに言い残して消えようとした。




…が、それを怜がとめた。




「待って!!!」



怜の顔は切羽つまってた。



狂った魔術師は一瞬怜を振り返った…が、すぐにまた背をむけ消えてった。



怜は狂った魔術師が消えた場所をずっと悲しそうな目でみていた。



ウミは落胆していた。



俺と悠太君も。



アリスとリンと焔はそれを悲しそうにみていた。









世界滅亡まであと3日。







ワープの途中で悠里が私(狂った魔術師)にするどいことをいってきた。




「ねぇ…さいごに言ってた言葉あるじゃん。『最後の3日間有意義に使うんだよ?悠里以外の大事な人に会いに行ったりしたら良いんじゃない?』ってやつ。あれさー、自分も会いに行ったの?」




悠里が私をじっとみる。



「会いにいったって?」



その質問の意味はわかったけどあえてわからないふりをした。



でも悠里は見逃してくれなかった。




「怜…だっけ?弟なんでしょ?最後にあの人に会いにいったんだ?」





少しの間何もいえなかった。



違うといえばうそになる。



悠里には嘘をつきたくなかった。






「違うっていったら嘘になるね」




私は曖昧な返事をした。




何も感じていないようで悠里は何か感じているのかな?




また新しい世界を形成してる?




完全に世界に対する心をとったのになぁ…。




でも今回は新しい世界を形成できないよ。




だってその前に世界と滅びるんだから…。



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